もはや泥沼。なぜ日本のコロナ対策はここまでグズグズになったか

 

原因の一つは、最初のハンマーによる打撃が(諸外国と比べて)それほど力を入れていない割に効果が出てしまったことである。このせいで日本はフルスウィング恐怖症になった。やり過ぎが恐くて恐くて仕方がないのである。最近の政府の物言いを聞いていると、何がどうなろうとも緊急事態宣言はあり得ない、といった感じである。ハンマー放棄である。これにより「緊張」も「張り」も消えてしまった。同時に「弛緩」も「減り」も消えてしまうこととなった。

こうなると我々は短期戦的戦略で長期戦を闘わされることになったも同然である。もはや泥沼である。

もう一つの原因は、日本人が絶望的にダンスが下手ということである。確かに、日本では如何なる上流と言えどダンスパーティーはやらないし、高校最後の年でもプロムはない。経験がないのだから下手なのは当たり前、と言えないこともないのだろうが、これでは安っぽい比較文化論である。

ダンス期間、即ちパンデミックの小康状態における様々な準備は大げさな物言いをすれば国防問題である。国民の生命と財産を守るための計画立案能力を問われているのである。こんなふうに書けば如何にも日本政府は頼りないに違いない。何しろ小康状態の終わり(即ち、大波の始まり)に無理矢理の「Go Toキャンペーン」である。これではダンスどころか、組んず解れつ掴み合いの大祭りである。この期に及んで国民を困惑させてどうする

長期戦と腹をくくったならそれらしく、シンプルなハンマーとダンスの繰り返しに終始すべきである。

このウィルスとの闘いは2週間単位である。故に一回のハンマーは行動規制2週間、様子見1週間の計3週間の緊急事態が一つの目安となる。これが奏功したらすぐにダンスである。そしてまた感染が頭を擡げて来るようなら次のハンマー、と続いて行くという訳である。これをひたすら繰り返すのである。何度も言うが、長期戦は繰り返しである。負けなければそれでいい。十分なのである。

今、政府は迷走している。それはハンマーにもダンスにも臆病だからである。その憶病っぷりを毎日見せられてはこっちとしても堪らない。不安ばかりが募る。

立て直すなら今しかない。本当に今しかないのである。

image by: StreetVJ / Shutterstock.com

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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