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武田教授が激怒。なぜ文系の人間は「未来は暗い」と大ウソをつくのか?

5Gの登場やAIの急速な進化等々、私たちは今、「時代の変わり目」の真っ只中にいると言っても過言ではありません。しかし、そんな時代を生きる我々に対して、「未来は暗い」と言って憚らない知識人がいるのも事実です。なぜ彼らは敢えて不安を煽るような発言をするのでしょうか。そもそもその予測自体、正しいものなのでしょうか。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』で、中部大学教授の武田邦彦さんが考察しています。

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未来は明るいのに。無知が引き起こす2つの間違い

時代の変わり目というのは30年ごとに訪れるし、変わり目は小さな波の時もあるけれど、時には大波が来る。1960年の「戦争から高度成長へ」もある程度の波だったが、方向は決まっていた。1990年の波は、「ITソフト、ITハード」の前進するグループ(アメリカと中国)、「環境、リサイクル」の後退グループ(EUと日本)に分かれた。

そんな時、「未来は暗い」と言う評論家や学者が常に現れる。間違う理由は2つである。

第一に、知識が無い人の間違いで、最近では「文科系」の人が常に間違うことである。それは「新しいことは誕生しない」という確信があり、1990年には「グーグル、アマゾン、スマホ、フェイスブック、人物認識、GPS(位置情報)、4K(素晴らしい映像技術)、スマホのカメラ、カード決済…」など現在では当たり前のもので、1990年には無かったものをほぼ一つも思いつかない人たちだ。

この人たちは、当時こう言った…。

「高度成長でどの家にもテレビ、冷蔵庫、洗濯機が揃っていて、内風呂、水洗トイレ、瞬間湯沸かし器もある。まだ自家用車、クーラーなどは普及の途中だけれど、成長率はそれほど高くない。また、洋服はタンスに溢れているし、台所も充実している。これ以上、買いたいものはない。それに対して、ゴミは溢れているし、これからは『節約と環境』の時代だ!」

この人たちが当時言っていたことを、注意して繰り返し見てほしい。30年たった今になって欲しいものはあるだろうか? 衣服でも「ユニクロ」ができると、買う感じは全く違う。

つまり「後ろ向きの人たち」というのは「知識」が無いのだ。今の生活だけを見渡して「テレビもある、タンスもいっぱい」と思っているだけだ。当時、インターネットや衛星通信というのは知識のある人には当然のことだったが、世間ではほとんどその内容が知られていなかった。今の5Gや個人認識、ビッグデータ処理などと一緒だ。次の時代が見えているのに自分で勉強したり、テレビぐらいを見て生活しているから全くダメなだけである。

「5Gが進めば失業者が増える」というバカ者

もう一つの間違いは、「人間は毎日、改善しようとする意欲」があるということを忘れることだ。人間は毎日、改善しようとする。前の日までやや多い洗剤を使ってお皿を洗っていた主婦が、少量で洗うことができる方法を知ると、次の日からは必ず少量の洗剤を使って洗う主婦しかいない。わざわざ昔の方法で大量の洗剤を使う人がいないのは、一種の不思議である。これは人間の本能だからそうなる。

本当は「景気が良くなったり悪くなったり」などはない。いつも一定の速度で景気も前に進むのだが、特定の団体がわざと景気を上げ下げして、あたかも前進したり後退したりするように見えるだけだ。だから、「5G技術が進んだら、失業が増える」などと言うバカ者が現れる。「テレビがあるから家電製品はもう買わない」という1990年のバカ者と同じだ。

時代の変わり目のいま、私たちの日常はどう変化する?

2020年から徐々に日常はこうなる。

タクシーは無人で至るところに停まっているし、必要ならスマホで呼べばよい。タクシー代金は今の電車とほぼ同じになるので、電車は新幹線などの長距離を除いて無くなる。人は外出がとても容易になり、自家用車がいらないので月々5万円ほどを自由に使えるようになる。

財布も預金通帳もカードも無い。すべて人物特定と直接決済で即時、支払われていく。タクシーも新幹線も買い物も、ホテルもレストランもスーパーもただ乗ったり買ったりするだけである。

工場には人がいない。工場長が一人で全部やる。病院にも看護婦さんしかいない。医師は「手術処置棟」にいる技術職となる。生まれてずっと体調や病歴を記録されているので「あなたは3日後に…の症状が出て、…病になります」と表示されるので心配もない。病気になったらどうすればどうなるかの予報が出る。今の天気予報と同じだ。

社会が転換する途中に起きる「思わぬ」変化

ではみんなが仕事を失うかというと、新しい仕事が今の仕事の10倍ぐらいできる。これはすでに18世紀から19世紀の産業革命で証明されている。最初は、現在の生活から電車なし、タクシー手配業、新型タクシーの大生産、トラック自動化、宅急便が自由自在、値段は3分の1に変更。コンビニからデパートまで全く違う建物になる。大規模店舗が無くなり、いつでもなんでも買える店に改造。レストランも「焼肉、和食、ラーメン」などの区別が無くなり、なんでも注文すれば食べることができる「ユニバーサルレストラン」に変わる。その間、新しい社会に変わる職業が山ほどある。

現在の社会から新しい社会に転換する間の時間、超忙しい。その途中に思わぬことが起きる。現在予想されているものとしては、

  1. 通貨が無くなり、円やドルから今でいうビットコインに変わる
  2. 一時、全世界の人間の奴隷化作戦が行われ、膨大な戦いの中で奴隷化側が滅亡して、民主化社会が成立する

などがある。

それに忙殺されている間に、新しい社会が出現し、新しい職業が生まれる。産業革命の時には、農民、労働者、資本家しかいなかったのに、現在はサラリーマンがほとんどというように変わった。あらゆる人間に対するサービス業が主体となり、それが生きがいとなる。(メルマガより一部抜粋)

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image by: StreetVJ / Shutterstock.com

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中部大学教授の武田邦彦です。主に環境問題や資源に関して研究を行っております。 私のメルマガでは、テレビや雑誌新聞、ブログでは語ることが出来なかった原発やエネルギー問題に鋭く切り込みます。

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【著者】 武田邦彦 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 水曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

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