世界を“麻薬漬け”にする中国。菅総理は対中依存から脱却できるか?

 

口だけ出して何もしない欧米にうんざりする途上国

アフリカ、ラテンアメリカ、中東アラブ、東南アジア、中央アジア…様々なエリアで、常に中国脅威論は存在し、心理的に拡大はしていますが、同時に中国への依存度と(なぜか)親近感も高まっているのも事実です。

途上国のリーダーたちによると、「欧米の言う人権擁護の大切さは分かるが、人権では日々食べることも生きることもままならない。口だけ出して何もしない欧米にはもううんざり。それよりは、怖いが、日々の糧を確保・提供してくれる中国のほうが信用できる」といった感情が強くなり、結果、国連を舞台にした中国支持の広がりへとつながっているようです。

WHO総会に台湾を参加させようとした日本や欧米の主張は、圧倒的多数で否決され、国際機関における事務局長ポストも次々と中国人候補者または中国の息がかかった候補が占めていくという事態に繋がっています。またWTOでの中国批判・非難も合意を得づらくなってきました。

中国を心から信用し、付き従うことは躊躇っても、結局、経済、安全保障など多面的に縛られ、先進国の遅々として進まない支援というファクターにも助けられ、中国は着実に国際舞台において勢力を伸ばしています。各国もそんな中国との付き合い方を悩む中、次々と支持を与えていく現状に、私たちはどう対処すべきでしょうか。

新政権が発足し、近くアメリカ大統領選挙も行われる今、「拡大を続ける中国といかに向き合い、付き合うのか」について、今一度真剣に検討する必要があるのではないかと思います。

皆さんはどうお考えになりますか?

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