ここで少し、再確認のために今とはどんな時代であるかを見極めます。ありし日の成すべきことと、今日の成さねばならないことは、原理・原則においては同じであろうとも実現のあり様は異なるのです。
ある一流コンサルタントがこんなこともらしています。「21世紀のマネジメントが直面しているものは、機会そのものの根本的な変化である。ついこの間まで、機会とは、製品の改善、生産性の向上、競争相手の買収、事業の多角化によって、市場シェアをあげ利益をあげることを意味していた」「ところが今日では、そもそも何が機会かわからない」なのです。
「企業が前提としているものが、現実に合わなくなった」からなのだと、ドラッカーは言っています。なぜなのか。5つの分野で静かな革命が起こったからだそうで。
1.情報の急増
2.距離の喪失
3.人口構造の変化
4.買手への主導権のシフト
5.境界の消失
互いに影響し合い激しくなります。“イノベーション”が成果あらしめるためには、今ここにある静かな革命と同期化するということが“機会”を得るための機軸です。そのために、多様な考え方を持つ多様な分野の多様な階層からの参加が必要で、発言は自由になさせて集めなければならない。そのようにしてHISの澤田秀雄さんは、アイディアを求めたのです。