公職選挙法違反の罪に問われている参院議員の河井案里被告の被告人質問が17日に行われた。その中で案里被告は、夫で元法務大臣の克行被告が地元議員らに渡したとされる現金について、克行被告から「あんたは知らない方がいい」と言われたことを明かし、涙ながらに証言したとNHKなどが報じている。
法廷で号泣した河井案里被告
被告人質問では、克行被告が地元議員らに現金を提供したと報じられた際に、夫と交わしたやりとりについて質問が及んだ。現金の元手が何か尋ねた際に知らない方がいいと言われたことで、案里被告は「間違ったお金ではないかと思った」という。
また、広島県議会の元議長、奥原信也議員に自らが渡した現金50万円については、当選祝いだったと語り、買収目的を否定した。
安倍首相は体調回復で政治活動を活発化
一方、先月13日に行われた裁判で、出廷した海徳(かいとく)裕志・広島市議から、「克行被告から『総理から言われた』と封筒に入った現金30万円を手渡された」と証言された安倍晋三元首相。
9月に退任して以来しばらくは表立った行動を控えていた安倍氏だが、ここへきて活発的な動きを見せている。
今月1日に地元山口県へ入った安倍氏は体調の回復をアピール。また、首相在任期間にはできなかった靖国神社参拝も2度行い、自身が会長を務めている保守系議員グループ「創生日本」の会合にも参加している。
さらに、11日夜には自民党の野田聖子幹事長代行や岸田文雄前政調会長らと都内の寿司店で会食。その際、衆院解散について「私だったら来年1月に解散する」と冗談交じりで語ったことなどが報じられている。
法廷で号泣する河井案里被告と、高級寿司屋で高笑いをする安倍晋三元首相。その姿はあまりにも対照的だ。
image by: 河井あんり - Home | Facebook