トヨタには「『なぜ』を5回繰り返し“真因”を明らかにする」とする“なぜなぜ分析”なるものがあります。「1つの問題に対して『なぜ?』とその問題を引き起こした要因を提示し、さらに『なぜ?』と何回もそれを繰り返すと、やっと“根本的原因”が分かり対策を立てることができるのです」。
少なからずの経営者の方が「業績の悪い」のを「従業員が働かない。出来が悪い」とか「景気が悪いから」だとか言われることがあります。“真因”探りについて“なぜなぜ分析”をされることをお勧めます。松下さんように「血の小便」が出るまで考え抜いたら「経営の“コツ”はここなりと気づいた価値は百万両」となるかとも思われます。
松下幸之助さんは「真摯に素直」に事業について悩み考え続けて、ある時にハタと気付いて「大いに安心」されたのだそうです。これと同様に京セラの稲盛さんも、新入社員の団体交渉要求をきっかけに「会社とはどういうものでなければならないか」に気付かれました。それは、正しくマネジメント行う経営者の“基本思考”なのです。
トヨタでは「少しの飴玉とたくさんの賞賛」ということを言うのだそうで、飴玉とはもちろん金銭的な見返りですが、しかしこれだけでは人は動かず、改善の成果を直属の上司や工場責任者がきちんと認めることがあって始めて改善提案件数なども増えるのだそうです。世界ではどうかなのか知れませんが、少なくとも日本ではこれです。
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