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彼女できたウェーイ⇒実はアムウェイでした…恋活アプリでマルチ商法被害が急増、女の武器を利用した勧誘の手口とは

かつては「遊び目的のツール」「モテない男女が頼るもの」という認識だったマッチングアプリ。しかし、ここ数年でマッチングアプリは男女が交際するきっかけとして市民権を得つつある。しかし、そこはやはり見ず知らずの男女が出会う場。多くのリスクを抱えていることも否定できない。そんな中、増えているというのが、マッチングアプリを使ったマルチ勧誘。特に女性が色仕掛けで商品や情報商材購入の誘いを仕掛けてくるパターンが目立っている。消費者庁は2022年10月13日、マルチの代名詞とも言うべき「日本アムウェイ」を、23年4月13日までの6か月間も勧誘や契約締結などの取引を停止するよう命じたばかりだが、この問題に歯止めがかかることはあるのだろうか?(2022/10/14更新)

マッチングアプリが「マルチ勧誘」の温床に

かつては怪しさ満点だった出会い系サイト。純粋な出会いを求めるというよりは、男女がお互いの欲望を満たすものというイメージが強く、いわゆるサクラなどの業者が介入することも多かった。

それがいつしかマッチングアプリというやわらかい名称に変身。身分証の提示が必要であることから、ユーザーが安心して使用できるというのが大きな違いだ。

今では上場企業がマッチングアプリの運営をしていたり、テレビCMが流れたりと、出会い系サイトのような怪しいイメージは一切なくなった。

とはいえ、やはり男女が集まるようになればトラブルが増えるもの。特に勧誘系の被害が多く報告されている。その代表的なのが、商品や情報商材の購入を迫る勧誘だ。

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最近では「ネットワークビジネス」という、ITっぽい聞こえの良い名がついているが、昔から存在するマルチ商法。

ちなみに、マルチ商法は「実体のある商品の受け渡しが目的」となるため、法律上は合法である。似たようなものとしてねずみ講というものがあるが、こちらは「実体のない金品の受け渡しが目的」であるため違法となる。

そんなマルチ商法がマッチングアプリを通して続発。多くの被害者が出ているのだ。中には、商品を販売するために勧誘側の女性が男性に対して性的関係を結ぶケースもある。

マルチ勧誘パターン「性的関係を迫る」

マッチングアプリ利用歴約1年という、千葉県に住む会社員のTさん(32歳)。これまで成功したことはなかったが、今年の夏初めて女性と会えることになった。

「何度かメッセージのやり取りはしましたが、会おうとなるまでは意外とスムーズでした。プロフィールではかわいかったのですが、実際に来た少しぽっちゃりした女性。あれ、おかしいなとは思いましたが、マッチングアプリなんてこんなものかと(笑)」

最初は居酒屋で軽くお酒を飲んでいたが、しばらくすると女性がシクシク泣きだした。聞けば、何やら困っていることがあると話し始めた。

「今、思えば典型的なパターンだと思いますが、体を近付けられて相談されてしまったら、その気になっちゃいますよね。しばらく話を聞いた後、何か紙を見せられて1万円と書いてありました。運気が上がるとかいうブレスレッドみたいなやつです。契約してくれたらホテルに行っても良いというので…1万円ならと思い、サインをしてしまいました」(前出・Tさん)

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そのままホテルで女性と関係を持ったというTさん。その後は女性と一切連絡が取れなくなり、「やっぱりただの勧誘だったのか」と改めて思い知らされた。被害額が1万円なら勉強代として仕方がないと諦めたが、悲劇はこれで終わらない。

「後日、商品の請求書が送られてきました。1万円のはずが10万円でした。私があの夜に見た紙には、確かに1万円と書かれていたはずなんですけど。文句を言いたいところですが、女性と関係を持ってしまいましたし…だまされましたね」(前出・Tさん)

マルチ商法の契約を取るため、男性に性的関係を迫ってきた女性。マッチングアプリにはこうした“肉食系”のマルチ勧誘も存在している。

マルチ勧誘パターン「複数人に囲まれる」

神奈川県に住む会社員のYさん(30歳)も今年の春頃にマルチ商法の勧誘にあった。それまでマッチングアプリを使用したことがなかったYさんだが、よく名前を耳にする有名なアプリを利用してみた。

登録してからしばらくすると、20代だというかわいい女性から反応がきた。マッチングアプリ初心者のYさんは嬉しさからくる高揚感もあり、何も疑うことなくメッセージをやり取りするようになる。

「メッセージの中身はいたって普通。趣味の話とか好きな食べ物の話とか。怪しい話は一切なかったですね。何回かやり取りするうちに、『一度会いましょうか』という流れになりました。これがもし夜に会うとなれば僕もおかしいと思ったかもしれませんが、昼間にカフェでということだったので、すんなり受け入れました」(前出・Yさん)

カフェでたわいもない話を30分ほどしていたが、Yさんが「コロナで会社の業績も下がっているし、将来が心配」という話をすると、女性のスイッチが一気に入った。

「そこからは勧誘地獄です。株や仮想通貨の情報商材を使えば儲かるよみたいな。その内、『会わせたい人がいる』と仲間が登場しました。1人増え、2人増えと、最終的には1対5になりました。席が足りなくて、隣のテーブルをくっつけましたよ」(前出・Yさん)

トイレに行くフリをして逃げようとしても、男性についてこられてがっちりガード。とても断れる雰囲気ではなかった。

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「何とか1番安い情報商材を購入することで解放されました。8万円です。悔しかったけど、とにかくあの場から離れたかった。ああいう勧誘は僕みたいな気が弱そうな人間を狙っているんですかね」(前出・Yさん)

それ以来、Yさんは二度とマッチングアプリに触れることはなくなった。

マルチ勧誘被害に遭わないためにできること

純粋に男女の出会いを求めてマッチングアプリを利用している人がほとんどではあるが、悪用しようという人が少なからずいることは確かだ。種類としては、マルチ商法、宗教の勧誘、投資の勧誘、怪しいモデルやバイトの誘いなどさまざまある。

では、実際に本人と会うまで勧誘目的か否かをを確かめる術はないのだろうか。

自己紹介のプロフィールが胡散臭かったり、業者特有の言葉を使っていたり、写真が美人すぎるなどしたら要注意。連絡を取ろうとする前に、一度立ち止まったほうが良い。

しかし、そこは彼らも学習していて、そんなわかりやすいところでボロを出したりはしない。今では普通を気取った女性や男性がマッチングアプリに紛れているのだ。

そんな勧誘業者の人物を見破るポイントはいくつかある。

【要注意ポイント①】カフェデートにこだわる

勧誘業者はとにかく無駄な費用をかけたくない。居酒屋やレストランなどのデートは高くつくため、コーヒー1杯で数時間粘れるカフェへ行こうとしがちだ。最初のデートでかたくなにカフェを指定するような女性には気を付けた方が良い。

【要注意ポイント②】デート前にプロフィールが「退会済み」となる

退会済みになるということは、相手からブロックされた可能性があり、アプリを通しての連絡が取れなくなる。なぜこのようなことをするかというと、被害者からの通報を防ぐためである。勧誘業者は通報されることを恐れているため、「退会済み」という措置を取るのだ。

【要注意ポイント③】すぐに別の手段で連絡を取ろうとする

勧誘業者はマッチングアプリ内でのやり取りを嫌う。そのため、何度かやり取りをすると、すぐに「LINEを交換しませんか?」と誘ってくる。LINEに移行すればより仲を深めることができるのは確かだが、少しでも違和感を感じるのであれば、連絡先はすぐに交換すべきではない。

コロナ禍で外出を控える人が増える中、男女の出会いの場としてマッチングアプリが注目されている。それを狙い、マルチ勧誘をしてくるような業者も増加していることも事実。多くの人が被害に遭わないためにも、利用する際は事前に注意点を踏まえてからのほうが良さそうだ。

Twitterの反応

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

iamge by : shutterstock

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