そこで私が最初に思い出したのは、他の勉強会で、某医薬品メーカーの経営者からお聴きしたことです。曰く、日本では、ワクチンを作れるメーカーが非力、経営不安で買収されるケースもあったとか。花粉症やかぜの薬なら商売になりますが、いつ流行るかわからないパンデミックにそなえて研究開発をするのは、ビジネスとして採算が合わないそうです。
軍事費に糸目をつけず細菌兵器を作るような国なら、合わせて国費でワクチン開発も進めることでしょうが…。そう言えば、文化放送「くにまるジャパン極」で、作家の佐藤優さんが、興味深い話をしていました。コロナ禍の最初の段階で中国がロシアに相談したのは、細菌兵器とワクチンの研究が進んでいるからだと。合わせて、台湾やイスラエルなど、情報収集と対策が速かった国は、準戦時体制にあるような国だとも指摘。なるほど、そうだったのか。
ありがたいことに日本は平和な反面、政官財トップから国民にいたるまで危機意識が低い国。軍事研究も諜報活動も半ば御法度で、意思決定が遅い上、野党もマスコミも、なにかすれば政府の足を引っ張るのが習性。常に侵略の危機に怯えている「すぐやる国」にはかなわないのかもしれません。
とは言え、日本は、軍事大国になどなってほしくないし、国民の一挙手一投足まで監視するディストピアになっては最悪です。コロナ禍が終わった時には、スマホと監視カメラなどを駆使して、いつでもどこでも行動を補足されるなんてイヤですよね。
どこか良い塩梅はないのでしょうか?
ちょうどワクチンの話になったので、私も佐藤さんにぜひ訊いてみたかった質問をいたしました。
「佐藤さんは、ワクチンを打たれるつもりですか?」
答えは「Yes」でした。
当初は、佐藤さんも、これまでにない遺伝子操作の製法で作られたmRNAワクチンに対して疑問を抱いていたそうです。しかしながら、各国での接種状況とその後の様子を取材し、専門家に意見を求めるうちに、この新しいワクチンの効能を認めるようになったそうです。
たしかに、集団免疫に近づくほどワクチン接種が進んでいる国もあり、そんな国ほど、規制緩和も進めて、ふだんの生活に少しずつ戻ろうとしています。
前述の親しい医薬品メーカー経営者も、当初は疑問を抱いていたが、各国でのワクチンの接種の状況や効能を見るにつけ、考えを改めたとのこと。
佐藤さんには、もう1つ訊いてみたいことがありました。
「日本にはワクチン接種を嫌う人が多くありませんか?」
現に、私が母のワクチン接種予約騒動をfacebookに書いたら、ワクチンがいかに危険かというメッセージを送ってくる友人縁者がいたからです。
佐藤さんの答えはこちらも「Yes」
医療プレミアで、ワクチン関係の記事がアップされると、必ずワクチン反対派からの投書が多数届くそうなのです。
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