絶たれる首相への道。小池都知事が口にせぬ「東京五輪中止」の一言

 

地球温暖化防止について

この分野は、勤めていた頃から長いこと研究してきたが、結論から述べると、太陽光発電の効率が日本の気候では低く、砂漠地帯の無価値な土地がないとうまくいかない。

風力発電は、洋上も含めて、北海道の留萌とその沖しか適地がない。九州では台風で、日本海側は冬の落雷で設備の損傷が大きいことで、採算に合わない。福島沖の風力発電設備を終了したのは、採算が合わないからだ。洋上風力でも風の強い所でしか採算が合わないのだ。

ということで、日本の電力を低コストで太陽光と風力で賄うことは無理である。このため、日本での再生可能エネルギー普及が頓挫した。

米国や中国の砂漠での太陽光発電では、原子力発電より安いコストで発電できるし、高緯度の英国などでは、洋上風力発電で原子力発電より安いコストで発電できる。日本ではできない。

太陽光発電の現方式では、効率向上も限界がきている。これ以上の効率化は難しいようである。

米国の砂漠や英国の洋上と同じようなコストで発電できる資源は、地熱しかないが、日本では温泉との取り合いになっていて、全然使わないし、規制緩和もしない。このため、日本での再生可能エネルギー開発は無理と見ていた。小水力発電での河川利用でも規制が多すぎである。

エネルギーはすべての産業の基礎であり、値段が安くないと、すべての産業の競争力を損なうので、コストミニマム化がどうしても必要なことである。

しかし、2050年までにカーボン・ニュートラル化するという。そしたら、砂漠地域で太陽光発電して、電気を水素などに変換して、日本に持ってくることを考えた方がよい。原油の代わりに水素を輸入することになる。

しかし、太陽光発電をする国とは強い同盟関係を確立しないといけない。エネルギー確保は、安全保障上の問題である。とすると、中国ではなく、オーストラリアとなる。

水素は燃やすと水になるので、カーボンニュートラルになる。原油の代わりに水素を輸入することである。または、水素と二酸化炭素を化学反応させて、有機化合物を作り、それを持ってくるでもよい。

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