絶たれる首相への道。小池都知事が口にせぬ「東京五輪中止」の一言

 

水素の単価が安ければ、水素エンジンでよいはず。エンジンは従来技術であり、水素を燃やして内燃機関で車を走らせればよい。現時点でコストが高い燃料電池で電気に変える必要はない。有機化合物で持ってくるなら、マツダの希ガスエンジンで燃焼できる。

水素エンジンや希ガスエンジンの最適なエンジンは、ロータリー・エンジンとなり、マツダが息を吹き返すことにもなる。電気をためる蓄電池とモーターがいらない分、コストも安い。

従来技術と水素を組み合わせて、再生可能エネルギーを完成させていく方が、ここ30年程度では正解ではないかとみる。そして、人工光合成技術が完成すると、二酸化炭素と水から有機化合物ができるので、希ガスエンジンが復活することになる。コスト的にも一番安いはず。

今後、燃料電池と蓄電池のパーフォーマンスが向上したら、徐々に水素エンジン・希ガスエンジンから燃料電池に移行すればよいことになる。

トヨタの豊田社長は、早期にエンジンがなくなると、日本の自動車関連の雇用が守れないというが、その通りであるし、日本の一層の貧困化につながる危険性もある。

問題は、水素の供給ステーションがないことである。このため、有機化合物で最初は持ってくる必要になるが、この化合物製造コストが問題になる。コスト的はEV車の方が優れている現状にあるが、充電時間が長いし、電気を作る方法としては水素輸入しかない。

CO2削減目標を上げざるを得ないと、一時的には原子力発電を利用することも必要になる。その場合でも、安全性の問題を優先した小型原発を開発するしかない。

日本は、半導体、AVや電気・電子産業など徐々に強い産業を無くしてきたことで、国内での貧困化が進んでいる。このため、日本の強い技術を使って、温暖化防止技術を体系的に整備していくしかない。

今でも強い産業は、エンジン技術、微細加工技術と化学分野であり、ここに大きな資金を投入して、新しい技術を開発して、カーボン・ニュートラル化ができないかと思う。

ここで、もし、自動車産業も弱体化したら、日本の未来はない。豊田社長と同じ危機感を持つ。

さあ、どうなりますか?

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image by: Sergio Yoneda / Shutterstock.com

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