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親と子の気持ちが楽になる。育児で「捨ててもかまわない」3つのモノ

子育て中の親御さんに常についてまわる、さまざまな悩み。相談できる人もなく、不安に押しつぶされてしまうような気分に陥ることも多々あるものです。そんな方に優しく寄り添ってくださるのは、雑誌編集者としての長年のフルタイム勤務と育児を両立してきたという、川ノ森千都子さん。川ノ森さんは今年7月創刊のメルマガ『川ノ森千都子から送る「育児中のあなたへの心のマッサージ」』で今回、育児中に捨ててしまえば親子共々楽になるという「3つのもの」を紹介しています。

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育児で捨てていいものってなんでしょう?

「捨てていいもの」、といっても、物そのものや、ドキリとする話じゃありません。捨てるといえば、育児ってどんどん物が増えて、いらなくなっていきますね。

すぐ着られなくなる服、遊ばなくなるおもちゃ…。下の子に取っておこうと思ったのに、性別が違った、年が離れて場所だけ取る、などなど。取っておくかどうかは、おうちの考え方とスペース次第。

でも親になって変わるのは、あるいは突き付けられるのは、物よりも考え方。親になって、捨てればよかった、捨ててよかった、捨てればいいのにまだ持っている、考え方。

私自身も悩み、考えていることです。一緒に考えてみませんか?

数字

一つ目は数字です。これは子どもが大きくなるにつれて、重みを増してきます。

はじめは、身長や体重。成長が遅いか、早いか。成長曲線。

うちは少し小さめに生まれたので、はじめはやきもきしました。しかも母乳のみだったので、なかなか平均には届きませんでした。うちの子は細めスリム、と割り切るまで少し時間がかかりました。

でも割り切ると楽になります。自分(親自身)が。

うちの子と比べたがるママ友がいて、迷惑しました。「え、もう(身長)1mを超えたの!?」なんて驚かれて。でも、苦しそうなのは、そのお母さんでした。だから聞かれても、気にしないことにしました。

その次は入学して、テストの点数でしょうか。

これは長いです。中学・高校・大学受験まで延々続きます。

これを捨てるのは難しいですね。志望校とにらめっこでしょうし、学校や塾の先生が”数字”を求めてくるからです。

ただ、点数と偏差値に頼るのも危険です。成績や受験について書くのは、趣旨ではありません。ただ、お子さん自身を見てほしいです。

私もできていません。「なんでもっと勉強しないんだろう」と思いながら息子を見ている、ダメな母です。ただ、「〇点とりなさい」とか「偏差値をどこまで伸ばそう」とはいわないし、いえません。

私の時と受験制度も違うし、本人なりに考えている様子だからです(考えている割に勉強しないのは、置いておいて…)。

夫が息子にいっていたのは、「以前の自分と比べてみて、できたか」「がんばれたか」でした。答えはあまりいいモノではありませんでしたが(汗)…でも誰かと比べるよりも納得できる質問だったようです。

「誰か」や「クラスの子」と比べても、場所が違うと意味がありません。「がんばれたか」はあいまいなようですが、本人にはわかります。

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親の沽券(こけん)

親の沽券ってなつかしい言葉かもしれません。カタカナにしましょう。コケン。昔の頑固おやじみたい。

でも今もありますね。一番大きいのは、間違ったことをしたり、言っても、親が謝れないことです。子どもに対して。

うちの親もそうでした。父も、母も。

「お父さん、この間話してくれたことと違うって本に書いてあるよ」

小学生の私がいうと、父の返事は「うるさい」でした。どなられたこともあります。

「お母さん、この間違うことをいっていたじゃない」

返事は「子どものくせに」でした。「そんなこといってないわ」ということもありました。

子どもに謝るのは「コケン」にかかわると思っていたのでしょうか。謝ることも、間違いを認めることもありませんでした。

でもそれは、「まちがっても、謝らなくていい」と子どもに教えていることですよね。私は成長してから、親を尊敬できなくなりました。

まちがっていたら、忘れていたら、子どもに謝る。当たり前のことです。

今は多くのお母さん、お父さんがしていることだと思います。

でももしも、「子どもに謝るなんて…」と思ったら。

「ありがとう」の気持ちで謝ればいいと思います。

「まちがいを教えてくれてありがとう」くらいの気持ち。

「あら、忘れていたことを教えてくれてありがとう」

謝るのが下手な人がたくさんいます。私もそうでした。社会人1年生の時、ミスを連発しても、すぐに謝れませんでした。とっさに頭が真っ白になって謝ることを忘れ、タイミングを逃して謝れなくなり…。

苦しかった。まちがったことも、謝れないことも。

すぐに謝れないと、謝りにくくなって、どんどん苦しくなりますね。

ある時に思いっきり頭を下げて謝ってから、楽になりました。

楽というのも変ですけど。すぐに謝れるようになって、ほっとしました。当たり前のことができることに。

ただ、へらへらっとすぐに謝って、すぐまた同じ間違いをするのはいけませんけど。

社会人1年生は周りはみんな先輩。だんだん後輩もできて、部下もできたりするかもしれません。でもまちがったら謝る。後輩にも、部下にも。

子どもに対してもそうです。軽いことから重いことまで、育児では様々なことが起きます。

うちであったことや、聞いた話では…

「おやつ買ってくれるって言ったのに、買ってくれなかった」
「ごめんね。お店がなかったのよ」

「ぼくのカップをこわした!」

見えないようなはしっこに置いておいたから…という言葉を飲み込んで、まず

「ごめんね」

そのあとで、注意。

「お母さん、ぼくを叱ったけど、ぼくはやってないよ!」

ケンカや暴力で、先生や相手の親から責められて、叱った後など。

「ごめんね。先に話を聞けばよかったね。ちゃんと聞かせて」

多くの場面があります。親子だけではなく、周囲に人がいて複雑になることも増えます。

謝ればいいというわけでもありません。誰に対して謝るのか、その前にすることは何か。考える。

「今さら謝れない」くらい時間がたっていても、話をしてみる。本人はおぼえていないことも多いです。

でも、謝ることは大事です。自分を認めてくれている、と感じてくれます。

謝るだけではなくて、子どもの話を聞く。子どもは、自分を守るためにうそをつくこともあります。でもウソをつかせているのは、親のせいかもしれません。

こわい。聞いてくれない。叱られる。

「叱らないから話してごらん」といっても、叱ってしまうことも多いです。そんなときも、はっと気がついたら「ごめん。先を聞かせて」と自分を落ち着かせましょう。

私だってできていません。よく叱りました。

学校から呼び出しを受けて、

「何をしたの?」
「胸ぐらつかんで、ドンってドアに押した」
「それはひどいじゃない!」

思わず言うと、

「だから呼ばれたんじゃない」

と。

「そ、そうだったね…」

トホホ…。

そんなこともありました。これは中学の時。

だから私だってできていないのですが。今も、できるようになりたいって、思っています。

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子どもへの期待

子どもへの期待も捨てるの!?と驚かないでください。

期待していて、いいんです。ただ、子どもは子ども。親と違う人格ですね。当たり前のことですが。

たとえば、自分の夢をかなえてほしいとか。自分よりもいい学校に行ってほしいとか。収入のいい仕事についてほしいとか。

思う方は多いでしょう。

悪くはないんです。そういうものです。

でも、どうでしょう。ある人が「親は子どもよりほぼ先に死ぬんだから、幸せを見届けられない。だから幸せを願っても、最後までは見られないんだから」といったそうです。

見届けられない。確かに。

だからといって、子どもの幸せを願わない親はいないでしょう。

でも、「見届けられないんだ」って自覚するだけで、少し達観しませんか?

「最後までは一緒にいられない」と。「任せられるところは、任せよう」と。

親ができることには、限りがあります。一緒にいられる時間も、限りがあることが多いでしょう。

だから、ちょっと、距離を持つ。いつか離れるんだなと思う。

泣きたくなる人もいるでしょう。ほっとする人もいるでしょう。

私にも、両方の気持ちがあります。どちらの気持ちでも、両方の気持ちでも、大丈夫。子どものことをすごく考えているからこそ、どちらの気持ちも持つのです。

でもいつか離れていく存在だから。自立させようって考えたり。自分時間を大事にしようって思ったり。

子ども時間とともに、あなた時間も、大事にしてください。

自分時間が少しでもできたら、それは子どものために捨てないで。少しでも、時間ができますように。

ただ…子どもとの距離感を、といいましたが、まだまだ私もぜんぜんできていません。息子が高3になっても!

私自身、かなり息子に価値観を押し付けたところがありました。口に出さなくても、感じていたようです。

昔、テストの点が悪いとシュンとして、謝られたことがあります。「お母さん、ごめん…」って。私に謝るのは、おかしいですよね。でもそうさせたのは自分なんだって反省しました。

そんなことの繰り返しです。今もまだできていません。だから自分にも言い聞かせています。書いたのと同じことを。

息子にしょっちゅう謝ってはいますが。それ以外はできていないので、 自分に言い聞かせながら書きました。

あなたと一緒にやっていけたらと思っています。先輩とは言えません。一緒に歩く同志と思っています。

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image by: Shutterstock.com

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雑誌編集者として長年フルタイム勤務。独身時代は世界各国を旅し、バックパッカーで南米を回ったり、ワインの産地を訪ねたりと趣味に没頭する日々。ワイン・エキスパート資格保持。バレエ、着物、アート、マンガなど多趣味。 高齢結婚・高齢出産でいきなり違う世界に飛び込み、右往左往しながら日々を過ごす。息子が高校入学して自分を振り返り、noteを始める。SNSのnoteを毎日2回更新。エッセイ・料理・育児の3部門同時・3週連続1位、育児部門では37週連続1位の実績あり。小学校・図書館で絵本の読み聞かせボランティア、絵本編集の経験あり。

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【著者】 川ノ森千都子 【月額】 ¥495/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 第1水曜日・第2水曜日・第3水曜日・第4水曜日

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