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真夜中に「危険海域」をヨットで疾走。辛坊治郎氏に何が起きたか

先日掲載の「辛坊治郎氏が遂にゴール!“男泣き”の裏で早くも「次の航海」を計画中? 4カ月間の「無謀」な挑戦をナマで語る」等の記事でもお伝えしたとおり、大阪・淡輪港~アメリカ・サンディエゴ間の太平洋単独ヨット往復横断を無事成功させ、10月4日のラジオ番組出演をもって「本格的に社会復帰」を果たしたジャーナリストの辛坊治郎さん。そんな辛坊さんが、大荒れの海を自艇で疾走する貴重な映像が放送される運びとなりました。今回のメルマガ『辛坊治郎メールマガジン』では辛坊さんご自身が、その番組の裏話を公開。さらに新たに手に入れたという、日本に100艇ほどしかない珍しい木造ヨットについても綴っています。
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近況:新しい船、新しい車

先月8日の未明から取材に行ったBS-TBSの『アドベンチャー魂』が来週火曜日(10月19日)に放送されます。番組は夜9時からの1時間で、東野幸治さんが体験取材してくれています。実は取材後に番組サイドから間接的に、「メインのカメラ映像がカメラマンの船酔いで使えないので困っている」という話が聞こえてきました。既に船は売却のために、スウェーデンのブランド「ホルベルグ・ラッシー」の日本総代理店に預けている状態で、そんなに簡単に追加取材に応じられる状態でなかったことに加えて、前回の取材の際に風速30ノットの瀬戸内海に真夜中に船を出すという「ありえね~」依頼をされたこともあって、間接的に「メインカメラの映像が使えない」と聞こえて来ても「そんな事、俺の知った事か!」って気分になって放置していました。ですから「もしかしたら番組は『没』になったのかしら」と思っていたんです。めでたく放送になるそうで素朴に嬉しいです。

ちなみに取材時の風速「30ノット」は時速ですから、秒速に変換すると「15メートル」くらいです。小さな台風より少し弱いくらいの風ですし、私が太平洋で経験した最大風速は60ノットオーバー(秒速30メートル超)で、45ノット(秒速約22メートル)くらいまでの風なら日常的に経験してますから、「30ノット」くらいは風速としてはどうってことないんですが、狭くて島が多い瀬戸内海で、しかも沿岸に漁網や蠣いかだなどが密集している海域を夜に帆走するのは相当に神経を使います。

現在「予告編」として、番組のホームページ(私のツイッター「辛坊の旅N」にもURLを貼り付けてあります)で公開されている映像は取材時に伴走の漁船から撮影したものですが、荒れた海をヨットが走るイメージは十分伝わると思います。私が全航海の模様を公開しているYouTube「辛坊の旅」の映像は、自船からの「主観映像」ですので、船の外からの「客観映像」である走行シーンを撮影したこの番組はかなり貴重です。

私も番組の完成品を見ていないので、私の愛艇がどんな扱いになっているのか不安ですが、まあとりあえず見てみて下さい。番組の主役はあくまでも東野さんですからね。それにしても、カメラマンをはじめ多くのスタッフが次々船酔いで倒れて行く中で最後まで頑張り通した東野さんは立派です。次の船「カオリンVII」での小笠原航海(時期未定です)に招待したいくらいです。

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という訳で「カオリンV」は次のチャレンジャーにお譲りすることにして、たぶん私にとっての最後の船になるであろう「カオリンVII」を手に入れました。「カオリンVI」は「カオリンVII」に乗せる小さなテンダー(上陸用小舟)の名前に使う事にして、人生最後の船にはラッキーセブンをイメージして「7」の数字を付けました。私は結婚式や入籍を仏滅にした上に、カミさんが「ひのえうま」であることから分かるように、ゲン担ぎとか迷信が嫌いな男ですが、なんとなく「7」ってカッコいいじゃないですか。

「カオリンVII」は私にとって4隻目のクルーザーヨットですが、今回は初めてFRP(強化プラスチック)じゃなくて純国産の木造艇にしました。別に木造艇にこだわった訳じゃないんですが、欲しいサイズと性能を勘案して、いろいろ探していて最後に選択肢として残ったのが大阪の堺港に係留されていた船齢6年ほどのこの船だったんです。中古艇なのに新艇以上の値段がします。コロナ騒動の今、「海外に遊びに行けないし、国内で換気のいいマリンスポーツに金を使いたい」という「小金持ち」が相当いるみたいで、新艇は3年待ち、中古艇も殆どが売却済みになっていて、小型船の価格が全般に上昇しているんです。

私の買った木造艇は「木造」とはいえ、カーボンファイバーとエポキシ樹脂で船体が強化されていますし、十分なキール(船底を縦に貫く部材=竜骨)の重さがありますので、「カオリンV」の3分の1くらいの体積の小さな船ですが、十分外洋航海に耐えられそうです。日本全体で現役の木造ヨットは100艇ほどしかないはずですから、かなり珍しい船です。木造艇の「波あたり」はFRP艇よりも柔らかいと言われています。一回試乗しただけでは、よく分かりませんでしたけどね。何せ「カオリンV」(ホルベルグ・ラッシー39)は世界的な名艇ですから、「カオリンV」と比べたら新しい船が可哀そうです。

彼氏でも彼女でも、「現在の人」を「過去の人」と比べてはいけません(笑)。
過去って大抵美しいものですからね。それはマナー違反です。(『辛坊治郎メールマガジン』2021年10月15日号より一部抜粋。後半は新しく買った車の話や自動運転の内容がお読みいただけます、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: 辛坊氏提供

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辛坊治郎流ジャーナリズムの基本、「FACT FACT FACT」をキーワードに、テレビや新聞では様々な事情によりお伝えしきれなかった「真実」を皆様にお伝えします。その「真実」を元に、辛坊治郎独自の切り口で様々な物の見方を提示していきたいと考えています。 2021年8月には太平洋単独往復横断を達成しました。航海中に起こった出来事、考えたことなど、ここでしか読めない情報も配信します。どうぞお楽しみください。

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