ロシアが「泥将軍」に苦戦。日本が国土を守るために学ぶべきこと

 

海外のメディアに登場した専門家のコメントでも、ロシア軍が泥との戦いに難渋していると指摘したのは英国陸軍のトップのOBくらいでした。

だからこそ、ロシアのウクライナ侵攻は道路も原野もカチカチに凍る厳冬期になるだろうと予測され、ロシア側も同じように考えていたはずです。しかし今年は暖冬で、キャタピラの車両が走った後の原野は泥濘地になる悪条件で、「泥将軍」との戦いは避けられなかったのです。

そこで日本です。ロシア軍が北海道などに上陸侵攻してくることは海上輸送能力や航空優勢の問題から基本的にはありませんが、それでも陸上自衛隊はロシア軍のウクライナ侵攻を踏まえた演習を、矢臼別演習場の泥濘地でやる計画を練っていなければなりません。

平和が続くことは素晴らしいことですが、その中で軍事組織は「机上の軍隊」と化し、ややもするとハイテク装備が充実していく反面、「泥将軍」を実感することがなくなる恐ろしさが出てきます。演習では、泥にまみれることのない海上自衛隊、航空自衛隊も交えて、ウクライナの教訓に学んでもらいたいものです。多分…、今年の6月頃には実施されるでしょう。(小川和久)

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地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。一流ビジネスマンとして世界を相手に勝とうとすれば、メルマガが扱っている分野は外せない。

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