もはや世界中でヒール扱いされているプーチン大統領。特に西側諸国では、今や支持者は少数なのは確実でしょう。しかし、実態はやや異なるようです。今回は歴史学者で日仏交流に情熱を注ぐ世川祐多さんが、自身のメルマガ『パリ大学博士・世川祐多のフランスよもやま話』の中で、3月にフランスで行われたとある世論調査の結果でプーチンにまつわる気になる項目があったことを語っています。
この記事の著者・世川祐多さんのメルマガ
それでもプーチンが好きな人
顔や声、雰囲気といった見た目から人は判断される。政治家や芸能人といった、少なくとも会ったことのない著名人に対しては人はそれで好きか嫌いかを判断するよりほかない。
実際に会ってみれば、「嫌なやつであった」、あるいは「意外と良いやつであった」、ということは往々にしてあるにせよ、普通会うまでには至らないから、見た目での判断は更新されない。
さて、西側諸国にあって、今プーチンを支持する人は少数派であることは言うまでもない。
だが、フランスにおいて本年3月に実施されたある世論調査では、プーチンに好印象を抱く人々の数が12%いると示された。
● Guerre en Ukraine : 12% des Francais ont une bonne image de Vladimir Poutine
2018年の別の調査では、27%のフランス人がプーチンに好感を抱いていたという数値があるが、性差で見ると女性より男性にプーチンファンは多かったようである。
回答者たちは実際のプーチンを知らないのだから、理由は大したことはないのであろうが、プーチンの強さに憧れたり、プーチンにカリスマ性があると思う人も中にはいるということのようだ。
民衆というものは、強いものに惹かれる生き物である。不景気な時ほど、強いリーダーが求められる。
人の好みには立ち入ることはできないが、少数派とはいえ一定数西側諸国にもプーチンファンがいるようだ。
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