なぜ、指導する立場の人間が言うことに「一貫性」は無くてもいいのか?

Teacher and children with face mask back at school after covid-19 quarantine and lockdown.
 

よく話したのは「オーケストラ」。

一曲の美しいハーモニーを生み出すためには、いろいろな楽器がそれぞれの特徴を活かして、自らの役割をまっとうする必要がありますね。ずっと弾いてなければならないバイオリンや、ここぞというところで大きな音を出すトランペットなど、出す音も違えば、どのくらいの割合、曲に顔を出すかも違う。「それはひいきだ」ってみんなが言うもんだから、バイオリンも、ピアノも、ホルンも、トランペットも、トロンボーンも、すべて同じ旋律を演奏したら美しい曲になる?

それぞれが自分の良さを出しあって、一つのハーモニーを奏でる。中にはシンバルのように一曲の中に一度出番があるかどうかって楽器もある。でも、その役割を果たすって大事。出番が少なかろうが、自分の役割をしっかり果たすことで全体が一つとして美しい音色になる。やることは違えど、重要さなんて変わらないんです。ただ、それぞれの役割が違うから課題が違う。それが当たり前なんですね。

それがチームというもの。もちろん一つの教室も同じ。

というわけで今週の一言。

学ぶほどに思考が柔らかくなる人を育てるためにも「指導だって、みんな違うからみんないいんだよ」って伝え続けてあげてほしい。

指導には一貫性がなくても大丈夫です。自信を持って、指導者も柔軟に日々変わっていきましょう。

もちろん、先生(指導者)の側が、「この子に今必要なのは何か」ということを常に真剣に考え続けているのは大前提なのは言うまでもありませんが。

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1970年生まれ。2005年「賢者の書」で作家デビュー。「君と会えたから」「手紙屋」「また必ず会おうと誰もが言った」「運転者」など数々の作品が時代を超えて愛されるロングセラーとなり、国内累計95万部を超える。その影響力は国内だけにとどまらず、韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ、ロシアなど世界各国で翻訳出版されている。人の心や世の中を独自の視点で観察し、「喜多川ワールド」と呼ばれる独特の言葉で表現するその文章は、読む人の心を暖かくし、価値観や人生を大きく変えると小学生から80代まで幅広い層に支持されている。

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