ロシアが総攻撃開始か。中国政府「在ウクライナ中国人に緊急避難勧告」の意味

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岸田政権が入手していない重要な情報を、中国政府は掴んだのでしょうか。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、10月15日に中国外務省がウクライナ在住の自国民に対して、緊急避難勧告を発令したとのニュースを紹介。さらにこの動きが意味することを、ウクライナ紛争の戦況変化を交えつつ解説しています。

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中国外務省は在ウクライナ中国人に緊急避難勧告:日本は大丈夫か

ぶっちゃけ、ウクライナ情勢は風雲急を告げています。

クリミア大橋を誕生日の翌日に爆破されたプーチン大統領は堪忍袋の緒が切れたに違いありません。

スロビキン将軍を新たに対ウクライナ作戦の司令官に任命しました。

同将軍は別名「アルマゲドン大将」と呼ばれ、チェチェンやシリアで功績を上げ、「ロシアの英雄」称号をプーチン大統領から授与されています。

とにかく勇猛果敢というか、傍若無人の言動で軍内では最も恐れられている存在です。

たちまち、ウクライナ全土に向けてのドローン攻撃を開始しました。

それどころか、オデッサにあるウクライナの通信基地を精密誘導兵器で破壊することにも成功し、ウクライナ軍とNATO軍との通信を遮断したようです。

しかも、「これから難しい決断を余儀なくされる」と、意味深な発言を繰り出しています。

恐らく、これまで以上に大胆なウクライナ攻撃が行われそうな雲行きです。

そのせいでしょうか、ロシアと連携する中国の外務省は10月15日、在ウクライナ中国人に対して「非常事態に備え、速やかに国外への避難をするように」と異例の勧告を発令。

在ウクライナの中国大使館では中国人に向け「国外避難の支援を行う」と連絡しました。

すると翌16日には200人ほどの中国人が大使館経由で「国外退避」を申し込んだようです。

実は、中国はロシアともウクライナとも良好な関係を築いてきました。

中国が初の空母として就航させた「遼寧」はウクライナから輸入したものです。

ウクライナには多くの中国人留学生やIT関連のエンジニアが詰めかけており、キーウにはチャイナタウンもできたほどで、町の至るところで中国語が聞こえました。

変わったところでは、中国人の独身男性に、美人が多いことで有名なウクライナ女性を紹介する結婚相談所も活発に活動していたものです。

それだけ人的交流も盛んだったのですが、ここにきて中国政府が自国民に「事態の深刻さ」を理由に、早急に国外脱出を促す指示を出したことは要注意でしょう。

ロシアともウクライナとも特別な情報ルートを確保しているためと思われます。

一方、日本は欧米諸国に倣って、キーウにある大使館業務を再開したばかりです。

果たして、ロシアやウクライナの情報をどこまで正確に把握しているのでしょうか。

そもそも、頼みのアメリカからどこまで機微な情報を共有してもらっているのか、実に心もとない限りです。

2014年にロシアがクリミアを併合した時から、アメリカはウクライナとロシアの政府内に広範な情報網を形成したと言われています。

ぶっちゃけ、そこから得られる情報は日本にまったく提供されていないようです。

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image by: Siarhei Liudkevich / Shutterstock.com

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