サッカー強豪国なのにナゼ?ドイツで今回のW杯が盛り上がっていない理由

German Couple Supporting the Team, Soccer Championship
 

スペイン代表も大きな文化的問題を抱えています。まず、スペインというのはかなりややこしい国で、カタルーニャやバスク、アルザス地方等々独立問題が解決していません。スペインの超ビッグクラブであるバルセロナFCというチームはカタルーニャ地方にあり、スペインという国というよりもカタルーニャのクラブであるという意識が強いです。またバスク地方出身者だけが加入できるクラブもありますから、代表でそれぞれが一つに固まると結構コミュニケーションに問題が出ます。近年はチームの中心選手をほぼバルセロナFCの選手のみで組むという戦略が上手くはまっているようですが…。

イングランドは政治的な問題というよりはサッカーの母国ならではの文化的軋轢があります。イングランドのプロリーグは歴史が古く、各地方に密着した一流クラブがあり、それぞれを非常にライバル視しています。例えばマンチェスターの強豪、マンチェスターユナイテッドとマンチェスターシティという2クラブは、お互いをライバルとしてほぼ憎みあっています。有名なロックバンド、OASISのノエル・ギャラガーは熱狂的なマンチェスターシティサポーターですが、嫌いなクラブは1位から10位まで全部マンチェスターユナイテッドだと回答した程です。他にもライバル関係のチームは数多くあり、ノースロンドンに構えるアーセナルFCとトッテナム・ホットスパーズFC等々、様々なダービーが存在します。やはり選手同士もあまり仲良くはなれないらしく、代表でも一切話さないというような難しい関係があると、元代表選手が話しています。

スポーツと政治は切り離す必要があるとはいいますが、決して切り離せないからこそ注意が必要ということなのです。

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1991年大阪生まれ 2009年:大阪府立生野高校卒業、神戸大学国際文化学部入学 2011年9月~2012年6月:オーストリア・グラーツ大学留学 2014年3月:神戸大学卒業 同年4月~3月:高校英語科講師 2015年:地元市役所入庁、病院事務局、税務課を歴任 2016年4月~2017年3月:適応障害により休職 2017年4月~7月:再度高校の英語講師 2017年9月:ドイツ、ドレスデンにワーキングホリデー 2018年3月~7月:ドイツ、ツィッタウにて大学の語学準備コース 2018年10月~2020年2月:ドイツ、ゲルリッツ大学文化マネジメントコース


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