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雪でJR電車10時間閉じ込め「待機指示に従う日本人が怖い」に賛否。アカン漏れる!目の前に非常用ドアコック…あなたならどうする?

大寒波でJR西日本の電車が立ち往生し、乗客約7000人が最大10時間も車内に閉じ込められた問題で、JR西側のずさんな対応もさることながら「待機の指示に素直に従う日本人の国民性が逆に怖い」という意見がSNSに投稿され、賛否両論を集めている。

JR西日本だけじゃなく、乗客もどうかしてる?

10年に一度の大寒波が日本列島を襲った24日夜から25日朝にかけて、JR西日本の列車15本が立ち往生し、乗客約7000人が電車内に最大10時間閉じ込められ、16人が体調不良で救急搬送された問題で、JR西日本の判断ミスを批判する声が高まっている。

JR西によるとトラブルの原因は、積雪量の見込みが甘く線路の切り替えポイントの雪をとかす「融雪器」を作動させなかったことによるもの。乗客の誘導遅れに関しては、「夜間の降雪の中でお客様に列車から降りていただくことに躊躇し、お客様に降車いただく判断を行うまでに長時間を要した」と説明(※PDF)している。

JR西の長谷川一明社長は26日に会見を行い、「降雪状況の判断に誤りがあった。重大な運行トラブルを発生させたことを深くお詫び申し上げます」と陳謝したが、今後、乗客の不安をどう払拭していくかについては依然不透明な状況だ。

そんな中、JR西日本ではなく、あえて“缶詰状態”に甘んじた乗客側の心理を疑問視する意見がSNSに投稿され、ちょっとした波紋を呼んでいる。

ネットユーザーの島本さん(@pannacottaso_v2)はツイッターで、「JR西日本の缶詰の件、色々あるとは思うけど早い段階で乗客が窓から勝手に降りないことが逆に私は怖いんすよね。それがどういう結果を招くかはともかく、我慢強すぎるというか他人に意思決定を委ねすぎるのは日本人の問題なんすよね」と、会社側の対応もさることながら、ひたすら辛抱しつづける日本人の従順性が「逆に私は怖い」と指摘。

類似のツイートは他にも見られ、

《ひたすら指示に従う日本人って実は怖い。歯向かったら排除だし》

《日本の危機ですね。あまりにも真面目すぎて恐ろしくなります》

《非常用ドアコックで外に出ればいいのに、なぜしない?》

《JRのデタラメな指示に従って失禁を選ぶってマジでヤバい》

など、今回のトラブルでは乗客側の過剰な「優等生ぶり」に違和感を抱いた人も少なくないようだ。

何が正解?通勤電車のハードプロブレムに賛否両論

このような「盲目的にJR西日本の指示に従った乗客も異常なのでは?」という問題提起に対して、ネットでは賛否両論さまざまな声が上がっている。

中でも目につく反論は、「勝手に線路に出たとして、そこに別の電車が走り込んできて、はねられたらどうするんだ?」など、乗客が自主判断で電車の外に出ることの危険性を指摘する意見だ。実際、過去に大惨事も発生しており、JR西日本の対応を一概に責めることはできない。

ただ、これに対しては「電車が20分間止まって、学校や会社に遅刻しそうだから勝手に外に出たい、という客は批判されて当然だと思う。でも、6時間も10時間も運転を再開しないのならそれはもう非常事態じゃないの?すし詰めの電車内で平然と待機する神経のほうが理解できない」など、平時と有事では異なる対応や考え方をするのが当然という意見もまた多い。

一方、電車が止まって車内に閉じ込められ、トイレを我慢できなくなったとしても、それでただちに死ぬわけではないのだから「車内にとどまるほうが線路上に出るより安全」という見方も。

もっとも、たとえ非常時であっても、日常的に利用する通勤電車内での失禁は“社会的な死”を意味すると恐れる人も少なくないようで、「自分なら絶対に外に出る」といった決意表明も散見され、議論は平行線を辿っているようだ。

「命の危険を感じた」電車閉じ込め危機一髪

さらに、糖尿病の持病があるという、あるネットユーザーの投稿も注目を集めている。このユーザーは、混雑した車内に長時間閉じ込められた結果、低血糖の状態に陥ってしまい命の危険を感じたという。

糖尿病といえば高血糖をイメージしがちだが、治療で血糖値をコントロールする薬を服用している人が長時間、予期せぬ空腹状態に置かれた場合、血糖値が下がりすぎた状態になる恐れがある。

低血糖は危険な状態で、初期症状は頻脈や多汗などだが、放置すると頭痛や思考力低下、生あくびなどを経てけいれんや昏睡に陥り、最悪の場合は死に至る。速やかなブドウ糖の摂取が必須とされる。

幸いこのユーザーは、同じ電車に乗り合わせた看護師や他の乗客、運転士などJRの現場職員の配慮により事なきを得たというが、長時間にわたる電車の運行停止は「命に関わる非常事態」であることを示す一例と言えるかもしれない。

この投稿に対しては、「なぜブドウ糖タブレットやラムネを持ち歩かないのか?糖尿病患者の常識でしょ?」といった批判も見られるが、「うっかり忘れることは誰にでもある」「常に数時間単位で電車に閉じ込められることを想定するのはさすがにキツい」など同情の声も。

車内で待機するか外に出るか。外に出るとして何時間の電車停止を目安にすべきか。いつ自分自身の身に降りかかるとも限らない「電車缶詰問題」、あなたは何が正解だと考えるだろうか?

Twitterの声

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by: yoko_ken_chan / shutterstock.com

 

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