「悪をくじく」から「弱きを助ける」に。強すぎる正義感の使い方

 

何が言いたいかというと、C子さんに見えている「間違っていること」「許せないこと」にも、いろいろな側面がある可能性だってあるんじゃないかな、ということです。ご自身が見た一現象だけで「これは許せない!」と判断するのは、少しばかり視野が狭いのではないかな、ということです。

なにも正義感を出すな、ひっこめろと言っているわけではありません。でも、視野を広げたうえで、使う場面として、「あなたは間違っているから許しません!」の方向ではなく、「明らかに困っている人がいたらその人を助ける」の方向で発揮したらよいのではないかな、と思うのです。

正義の味方のママはカッコいいはずなんだけど、「悪をやっつける」の「悪」が、ホントは「悪」じゃなかったとしたら、とてつもなくカッコ悪いでしょ?

だとしたら、「弱きを助ける」に全力を傾ける、という建設的な使い方をしてみてはいかがでしょうか?ご家族も、そんなC子さんを誇りに思ってくれると思いますよ。

あと、「自分がきつい口調で正義感を振りかざす『目的』は何か」も一度考えてみるのもいいかもしれません。それがわかると、その行動に自主的にブレーキがかけられるんじゃないかな。

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有限会社ヒューマン・ギルド 取締役研修部長 公認心理師(登録番号: 29160号) 。日本アドラー・カウンセラー協会認定シニア・アドラー・カウンセラー。日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメント・ファシリテーター 平成元年 三菱電機株式会社 入社。その後、ビジネス誌編集、語学専門学校専任教師など、20年以上にわたるビジネス経験を経て、自身が働く中で壁に当たった際に出会ったアドラー心理学を修得。 現在、日本におけるアドラー心理学の一大拠点であるヒューマン・ギルドにて、アドラー心理学研修講師(企業・自治体、教育機関、個人等)、カウンセリング、書籍執筆などを担当。

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