大型補強も水の泡。孫正義が作り上げた「金満」ソフトバンクが新庄剛志の日ハムに喰われる日

2023.06.06
FUKUOKA, JAPAN - 9 April 2023:Fukuoka PayPay DomeFUKUOKA, JAPAN - 9 April 2023:Fukuoka PayPay Dome
 

現在、プロ野球では「今年も最下位」という下馬評を覆して頑張っているチームがある。北海道日本ハムファイターズだ。今季開幕前「優勝」を宣言した新庄剛志監督だったが、平均年齢22.5歳と超若手の同チームは、戦力的に小粒感が否めなかった。しかし、現時点でパ・リーグ4位、交流戦順位は同率首位と大健闘しているのだ。この躍進に「実は有能だった」と、新庄監督を評価する関係者も多い。

一方、「ほぼ間違いなく優勝」と思われていた、パ・リーグを代表する金満球団・福岡ソフトバンクへの関係者の評価はすこぶる低い。今、プロ野球で何が起きているのか?

ハムとは対照的な“元王者”

パ・リーグの順位を見ると、4位の日本ハムと3位の福岡ソフトバンクとは4.5差。開きがあるようにも思えるが、スポーツ紙の記者は「これは射程圏内」と話す。

「チームの勢いが違います。“逆輸入ルーキー”加藤豪将の活躍は凄まじいですし、若き主砲・万波、野村は、新庄監督と相性が良い。まだまだ粗削りだけど、経験を積めばさらに良いバッターに成長するでしょうし、今季のキーマンであることは間違いない。一方、ソフトバンクは柳田悠岐と中村晃以外、元気がないですよね。ハムとは真逆と言ってもいいチーム状況だと思います」

ソフトバンクといえば今季、日本ハムから入団した近藤健介と超大型契約を結んだことで話題になった。その他、昨シーズン防御率0点台のロベルト・オスナや有原航平、コートニー・ホーキンスにウィリアン・アストゥディーヨと大型補強に成功している。

「まず、オスナ以外の補強選手が機能していませんね。ハム時代は高い打率を誇っていた近藤も、現在.258と、正直〈期待外れ〉と言われても仕方のない状態です。有原やホーキンス、アストゥディーヨは2軍でもどうか?というレベルですから、藤本監督も頭が痛いと思いますよ。勢い勝る新庄監督のハムが一気に飲み込むこともあるはずです」

実は若手の育成ができていない?

プロ野球で初の4軍制を導入するなど、戦力が充実しているイメージがあるソフトバンク。しかしこの記者は、「戦い、そして育成とすべてが嚙み合っていない印象」だと言う。

「柳田と共に〈チームの顔〉になるべき栗原陵矢はまだまだ物足りない。見ごたえがあるのは大卒4年目の柳町達くらいでしょうか。野村大樹、佐藤直樹、増田珠、リチャードらの若手はとても戦力とは言えません。元々3軍制で選手が豊富にもかかわらず、近年は若手の育成がほとんどできていないイメージがありますね」

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