さらに大きな問題は、全国の工事現場で自然採取骨材に比べて相対的に品質が低い選別破砕(建設現場の岩石を割って使用)および循環骨材の使用が増えているという点だ。国土部によると、昨年生産された全体骨材のうち、このような低品質骨材の割合が61.3%(1億3648立方メートル)に達する。20年の50.1%(1億2309万立方メートル)比11.2%ポイント高くなっているわけだ。
黔丹事故当時、事故調査委員長を務めた湖西大学建築土木工学部のホン・ゴンホ教授は「鉄筋に劣らず建物安全に重要なのが骨材品質」とし「今からでも徹底した品質管理をしなければならない」と指摘している。
新築のマンションが崩壊したり壁を伝って水が漏れたりという事態がいくつも重なって発生しているため、今、韓国では最近建てられた新築のマンション(韓国式にはアパート)に入居するときに「いよいよ新しい家に入れる」というウキウキ感よりも「このアパート、不良建築で作られていないだろうな」という不安、疑心のほうが先に立つような事態となっている。それでもソウルのアパートの価格はあまり下がっていない。普通の
人が普通の会社で普通に一生働いていても絶対に買えないような値段になっている。
ソウル中心部などでは30億ウォン(だいたい3億円くらい)以上だし、ソウル郊外でも10億ウォン以下というのはあまりないはず。今現在の価格から50%以上下落してもなかなか庶民には買えないほど高いものになっている。しかもこんな不良建築では入居する側としてはたまったものではない。(東亜日報ベース)
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