なぜ自衛隊の「大東亜戦争」呼称は“利敵行為”にあたるのか?右派の甘えと精神的コスプレ 日本存立を脅かす重大脅威に

 

「もしトラ」後の日本を孤立させる3つの利敵行為

この信用という点で、次の3つの行為は全くのマイナスであって、プラスにはなりません。

  • 「自衛隊の高級将官が靖国神社に集団参拝すること」
  • 「自衛隊の退役軍人が靖国神社の宮司になること」
  • 「自衛隊が先の大戦のことを大東亜戦争と呼ぶこと」

こうした行為は、西側世界における日本の信用を落とします。

仮想敵の陣営が日本を批判し、場合によっては国益を攻撃する際の大義名分になります。

そして、何よりも、国連、欧州、米国と日本の関係を離反させる効果を持ち、仮想敵を有利にします。ですから完全な利敵行為になります。

このような行動によって信用が損なわれた場合に、それを取り戻すには、例えば国連や有志連合の軍事行動に参加する場合に、より危険な戦線へ出て、他国よりも大きな犠牲を払う必要が出てきます。

つまり、この3つの行為は、国益をシャープに損ない、日本の独立と安全を危うくすることなのです。

そうではなくて、戦後日本の「国のかたち」つまり、領土拡大の意図がなく、世界の各国と全方位の関係を良好に保ち、経済活動を中心に世界に貢献しつつ、安全で平和的な生活を国民に保障する、これを守る存在。これが自衛隊のあるべき姿です。

そのうえで、これに必要最小限の装備と可能な限り最大限の練度、作戦、情報収集によって、安全を確保するのです。

繰り返しになりますが、靖国集団参拝、自衛隊OBの靖国宮司就任、大東亜戦争の呼称使用は、この「国家の安全の保障」とは180度反対の行為になります。つまり、国土と国民の安全を損なう行為になるのです。

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