「料理人は厳しい修行を積まなければならない」と言う人も多くいるでしょうが、はたしてそうでしょうか。
修行を積んだ人は、確かな技術を習得し、間違いのない味を提供してくれます。
しかし、美味しさには、味そのものだけではなく、驚きや感動が必要です。
見たことのないもの。美しいひと皿。
それらを生み出すのは、料理人の技術ではなく、食に対するセンスです。
何をすれば、お客さまは驚くのか。
何をすれば、お客さまは喜ぶのか。
それを熟知している人が、センスのある人です。
センスは、修行で身につくものではありません。
さまざまなものを見て、聞いて、体験して、磨き上げるものです。
料理を作ることばかりに力を入れるのではなく、あらゆる分野のことを学ぶべきなのです。
逆に言えば、発想が豊かであれば、技術は後づけでも良いのです。
理想の味を追求するために、おのずと技術は高まっていくものです。
何年も修行を積んだ人が独立しても、成功するとは限りません。
成功か否かを左右するのは、センスなのです。
お客さまを驚かせ、喜ばせるセンスを身につけてください。
いま、技術の習得に掛かる時間は節約できます。
センス磨きのための時間を取ることが、もっとも大切なのです。
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