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ロスジェネ世代の年収ダウンなどせず。「人時売上」を前年比1.2倍にアップした企業が続けたシンプルな施策

1人の従業員が1時間で上げる売上を数値化した「人時売上」という指標。この数字が高ければ高いほど企業にとっては好ましい状況と言われますが、たやすくアップできるものではないこともまた事実です。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、その人時売上を前年比1.2倍にした支援先の取り組みを紹介。社を上げて続けた努力を公開しています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:前年対比で人時売上を1.2倍にした企業でやった事

前年対比で人時売上を1.2倍にした企業でやった事

賃上げの原資は生産性の向上分。これは絶対的なテーマ。

それができていないので、

メディア受けしやすい部分は多く上げつつ、ロスジェネ世代は年収ダウンで帳尻を合わせる。このような企業が多い訳ですね。

生産性向上は必須な中で、何を取り組むべきか。

主要都市の一つで展開されるご支援先では会社として前年比で人時売上が1.2倍に。

そのために何をやってきたのか。これを見ていこうと思います。

■人時売上とは?

改めて前提です。

人時売上=売上÷総労働時間

これで表されるものです。

今の基準値であれば5,000円以上は必須。

月商500万円の店ならば下記ですね。

5,000円=500万円÷1,000時間

社員さん2名の店で固定残業が45時間なら、下記でシフトを組むのが前提になりますね。

合計:1,000時間
社員:442時間=(172時間+45時間)×2名
AP:558時間=1,000時間-442時間

人時売上が安定しない店のあるあるは、上記の基準値を決めずにシフトを決めるから。

逆に安定する店は上記の基準を決め、週次でチェックできる機能が働いているからです。

■人時売上の改善方法は?

人時売上=売上÷総労働時間

上記の計算式なので2つだけですよね。

たったこれだけです。

具体的に見ると下記ですね。

元々
5,000円=500万円÷1,000時間

改善
6,000円=550万円÷916時間

売上:110%改善(500万円→550万円)
時間:109%改善(1,000時間→916時間)
合計:120%改善=110%×109%

物凄くシンプルですよね。今回のテーマである1.2倍改善した企業は全社として年間でこれを改善してきた感じです。

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■売上を上げるためにやった事

基準値
売上:110%改善
時間:109%改善
合計:120%改善

さて、売上110%改善に関してですが、具体的なバランスは概ね下記でした。

売上110%=客数102%×単価107.8%

元々の客単価は「1,300円」と食事型としては元々高め。これが結果論ですが追い風でした。

心理的予算帯で見ると、1,500円は1,200円~1,799円です。

つまり元々1,500円の予算帯に入っていて、かつそれの前辺りが客単価でした。

1,300円が107.8%になるので、

1,401円=1,300円×107.8%

これが新価格な訳です。

これにすべく、

このようなバランスでMDを組み直しました。上記にって単価が1,300円→1,400円に改善。

客数自体は値上げ後3ヶ月は全く影響なし。4ヶ月・5ヶ月目に一時的にマイナス。

但しここでフェア商品を強化する事で6ヶ月目から横ばい~やや微増で推移。

それで結果的に客数102%で落ち着きました。

それによって下記が達成できた訳です。

売上110%=客数102%×単価107.8%

■時間を減らすためにやった事

基準値
売上:110%改善
時間:109%改善
合計:120%改善

上記になりますが売上自体は上述のように、客数は102%なので忙しさはほぼ横ばい。

そのため、時間は増やさずともいける事は最初からわかっていました。

しかしそこから「時間を減らす」事が必須。圧縮率としては8.4%になりますので、それをどうするか?でした。

その為にまず実施したのは──(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年7月15日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: Shutterstock.com

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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