「スラップ訴訟は法を悪用した言論封殺」統一教会に訴えられた翌日からテレビを干された有田芳生氏が裁判で訴えたこと

 

2.紀藤正樹弁護士とTBSラジオを訴えた裁判で、過去の伏せておきたいはずの暴力団が絡んだ事案を世に示すことになるのか

7月22日に旧統一教会が紀藤正樹弁護士とTBSラジオを訴えた裁判があり、傍聴してきました。

この事件では、令和4年9月9日放送の『生島ヒロシのおはよう一直線』での、紀藤正樹弁護士の次の発言をもとに訴えてきています。

親が旧統一教会を脱会させたいために「暴力団を頼んだっていう事件もありました」「その暴力団は、子供を脱会させるために親からもらったお金の一部を、統一教会に渡して、統一教会が偽装脱会させて子供を連れかえるわけです」「親から見ると、暴力団はよくやってくれたって、またお礼を出すわけです。けども結局それは偽装脱会で、暴力団と統一教会が儲かって3ヶ月ぐらいしたらその子供はまた統一教会に戻るんです。だから意味がないんですね」というものです。

偽装脱会とは、統一教会に反対する親へ「教団を辞めた」と嘘をついて、そのもとから離れて、教団に戻って信仰を続けるというものです。これは教団内ではごく当たり前に指示されて行われていたもので、私自身も信者時代に、アベル(教団の上司)に言われて偽装脱会をした経験があり、子どもを思う親を欺いたという辛い過去があります。

この件に関して、紀藤弁護士は、統一教会の側からの証拠だけを見ると「暴力団ってことは書いてない」としています。それゆえに「統一教会が依頼したのは暴力団という証拠を今回、出した」としています。統一教会と暴力団のつながりについての証拠・資料をもとに、今後どのような実態が法廷の場で明らかとなり、裁判所がどのように判断するのかが注目されます。

紀藤弁護士への名誉棄損の裁判を起こすことで、有田さんの裁判に続いて、教団側は過去の伏せておきたい事実を露呈することになるかもしれません。

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