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吉村洋文流「パワハラの極意」維新の脅迫と阪神優勝パレードの闇…職員2名自殺の共犯が「兵庫・斎藤知事に辞職勧告」の厚顔無恥

日本維新の会共同代表(大阪府知事)の吉村洋文氏が、パワハラ問題に揺れる兵庫県の斎藤知事に対し、維新として辞職勧告や不信任決議を行う可能性を示唆した。吉村氏には、一連の疑惑の早期幕引きを図りたい事情があるようだ。

斎藤知事はイカれているが、もっと悪い奴がいる

兵庫県・斎藤元彦知事(46)がパワハラや不正を内部告発された問題。弊サイトでは7月11日の記事で、県職員から2名の自殺者が出た経緯や、7つの重大疑惑についてご紹介した。職員労組から辞職を求められた斎藤知事はその後も権力の座にしがみつき、職務を継続しているのは周知のとおり。

そんな斎藤知事への批判が、目に見えて高まってきたのは比較的最近のことだ。パワハラ気質や視察先企業等に贈答品を求める“おねだり体質”が、週刊誌の取材や職員アンケートを通してあらためて浮き彫りになった。ネットメディア編集デスクが説明する。

「飲み放題の飲食店で“グラス交換制”にキレる、喫茶店を営業終了後にむりやり利用しようとする、贈答品のカニや牡蠣を独り占めするなど、斎藤知事の“セコすぎる生態”が連日メディアを賑わせていますね。これらの新ネタは、いずれも知事の肩書き・権限を振りかざしてのパワハラ・カスハラにあたる。喫茶店で営業時間外と告げられて『知事です』と返すなど、同氏の異常性を示すエピソードはどれも非常に解像度が高いのが特徴です」(ネットメディア編集デスク)

これらの醜聞はあまりにインパクトが強く、地上波のワイドショー番組でも繰り返し紹介されるほど。かつて、自民とともに自身を知事選に推薦した維新からも批判される状況となり、さすがの斎藤知事もいよいよ進退窮まったかに見える。

だが、このようなマスコミ報道に、私たちが快哉を叫ぶのは危険な面もあるという。

「斎藤知事がイカれたパワハラ人間で、一刻も早く知事の職を辞するべきだというのはそのとおりでしょう。ですが、この疑惑は一般企業のパワハラ事案とは性質が異なります。今回の内部告発では、多額の金銭が動く違法行為が指摘されており、本来そちらが“本丸”のはず。パワハラやおねだりのエピソードはたしかに印象的ですが、そればかりに気を取られていると、2名の自殺者を出した一連の疑惑の本質が覆い隠されてしまうのではないでしょうか」(前同)

最大の疑惑はパワハラではなく「プロ野球阪神・オリックス優勝パレード」

今年7月に自殺した元西播磨県民局長が、報道機関などに配布した内部告発文書には、斎藤知事の疑惑が7項目にわたって記載されていた(各詳細は7月11日付記事参照)。

(1)五百籏頭眞先生ご逝去に至る経緯
(2)知事選挙に際しての違法行為
(3)選挙投票依頼行脚
(4)贈答品の山
(5)政治資金パーティ関係
(6)優勝パレードの陰で
(7)パワーハラスメント

今、メディアを賑わせているのは、その多くが「(4)贈答品の山」や「(7)パワーハラスメント」に関する話題だ。しかし本来、最も重要なのは「(6)優勝パレードの陰で」ではないか。先のネットメディア編集デスクが説明する。

「(6)は、2023年のプロ野球阪神・オリックス優勝パレードにおいて、公金横領や公費の違法支出があったのではないかという重大疑惑です。これは大阪府との共同事業であり、維新や吉村洋文知事(49)が関与していた疑いも取沙汰されています。仮にそうだったとすれば、斎藤知事の“カニ独り占め”どころの騒ぎでは済まない話なんですよ」(ネットメディア編集デスク)

亡くなった元県民局長は告発文書に、この優勝パレードを担当した元課長が一連の不正行為や大阪府との難しい調整によってうつ病を発症し、休職に追い込まれたと記した。その後、元課長は今年4月に自殺していたことが判明。斎藤知事の周辺で自死に追い込まれた職員2名を軸に、時系列を整理すると次のようになる。

・2023年:元課長が阪神・オリックス優勝パレードの準備を担当(その後うつ病で休職)
・2023年11月:兵庫・大阪連携で阪神・オリックス優勝パレードが開催される
・2024年3月:元県民局長が7項目からなる内部告発文書を配布
・2024年4月:元課長が自殺
・2024年7月:元県民局長が自殺

元課長が命を絶った経緯を考えれば、疑惑の“本丸”が斎藤知事のパワハラ体質よりも、吉村大阪府知事の関与も疑われる阪神・オリックス優勝パレードにあることは明白ではないか?

元県民局長を殺した維新。吉村洋文氏の逃げ切りを許すな

日本維新の会共同代表(大阪府知事)の吉村洋文氏は27日の会見で、兵庫県の斎藤知事に対して、維新として辞職勧告や不信任決議を行う可能性はあるとの見解を示した。

斎藤知事は、2021年7月の知事選挙で維新と自民の公認を得て初当選。その後、自民とは距離を置き、維新との関係を深めていった経緯がある。

と言うと、維新の吉村氏が自身の責任を痛感して“バカ息子”の斎藤知事を叱りつけていると錯覚する読者もいるかもしれない。だが、それはまったく事実と異なるという。先のネットメディア編集デスクの指摘。

「7月に亡くなった元県民局長は、同月19日の百条委員会で疑惑について証言予定でした。正義の内部告発者が、通常では考えられないタイミングでこの世を去ってしまったわけです。それはなぜか?各種報道によると、この背景には維新による脅迫と口封じがあったとのこと。兵庫県議会の維新議員らが知事への内部告発に対抗して、元県民局長のプライバシー情報を開示するよう動いたとされています。もちろん、これらの情報は内部告発とはまったく関係のないものばかり。その結果、維新から嫌がらせを受けた元県民局長は精神的に追い詰められたのか自殺してしまいました。斎藤知事のパワハラではなく、維新の脅しが元県民局長を殺したも同然でしょう。にもかかわらず、その維新が斎藤知事に“辞職勧告”だの“不信任決議”だの、白々しいにもほどがある。吉村氏は自らと維新の責任逃れを目的に、疑惑の早期幕引きを図っているにすぎません」(ネットメディア編集デスク)

以前から息をするように嘘を吐く吉村氏ではあるが、さすがにこれでは亡くなった2名の職員が浮かばれない。斎藤知事が辞職に追い込まれて無職になり、政治家生命を絶たれ、今後一生にわたって“パワハラ野郎”のそしりを受けるのは自業自得だが、それだけではまったくもって不十分だ。

今回の自殺者2名は、大阪府・吉村知事の関与も疑われる阪神・オリックス優勝パレードや、維新からの“脅迫”に関連して命を絶った可能性が大。ということは、この優勝パレードの闇に斬り込む報道こそが本物で、斎藤知事のパワハラエピソードばかりを取り上げる報道は、いくら面白くてもめくらましということだ。

維新と吉村氏は逃げ切りを図っている。私たちは何度でも何回でも「で、優勝パレードの疑惑はどうなったんだ?」を繰り返していく必要がある。

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image by: Noukei314, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons | さいとう元彦公式ウェブサイト

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