幼年期から青年期にかけての大きなストレスは「精神への影響大」という研究結果

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幼年期から青年期にかけてのストレスの強い出来事は精神状態に影響を及ぼすのか?それを調べた研究結果を、今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』で紹介しています。

年代に応じたストレスと精神状態の関連

◎要約:『ストレスの強いライフイベントによって軽度~中度の不安やうつが生じる傾向は、幼年期から青年期にかけて一貫しており、青年期においてやや影響が大きいかもしれない』

今回は、幼年期から青年期にわたって、ストレスの強い出来事と精神状態との関連を調べた研究をご紹介します。

2歳から30歳におけるネガティブな出来事と心理的症状

Negative Life Events and Emotional Symptoms From Ages 2 to 30 Years

アメリカにおける研究で、(3つの地域からの抽出して)2歳から30歳の参加者3,258人が対象となりました。

心的外傷に当たるような重度のストレスや最近あったストレスの強い出来事(引っ越しや人間関係の変化等)について、精神状態の変化(不安やうつ等)が生じるかを調べています。

結果として、以下の内容が示されました。

・すべての年代でストレスの強い出来事は、不安やうつ等に関して軽度~中度の悪化をもたらしており、この傾向に大きな違いはありませんでした(若干、幼少の頃が影響が少なく、思春期以降の影響が大きくなっていました)。

・今回対象となった年代の中では、青年期(23~30歳)で、イベントによる精神状態への影響が大きくなっていました。

ストレスによる精神状態への影響は各年代で大きな差異はなさそうでしたが、青年期で若干影響が大きくなっているという結果でした。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 もりさわメンタルクリニック 【発行周期】 日刊

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