様々な時代に生きた女性たちを艶やかに描き、幅広い世代に大人気のイラストレーター・マツオヒロミ。
今年6月末、大好評のうちに終了した東京初個展「マツオヒロミ展レトロモダンファンタジア」(文京区・弥生美術館)も記憶に新しいところ。
そんなマツオさんの個展が、東京・世田谷 豪徳寺にある西洋館で開催されています。
この展覧会は、明治期の洋館を舞台に「西洋館の記憶」と題したマツオさんの個展。
今までの展覧会では展示されていなかった作品や、独自企画としてレアなWEB漫画も初展示されています。
本展覧会のメインビジュアルのイラストは、マツオヒロミさんが旧尾崎テオドラ邸に合わせて構想・制作した作品となっています。
会場となる旧尾崎テオドラ邸は、明治21年(1888年)に英国生まれの令嬢テオドラのために、日本人の父である男爵が建てたと想像される下見板張りの外観が特徴的な歴史的西洋建築。
当初は港区にあったこの建物は、譲り受けた英文学者が一度解体し、1933年(昭和8年)に現在の場所に移築したとのこと。
テオドラ(尾崎テオドラ英子)は、のちにかつての東京市⻑・尾崎行雄の妻となった人物です。
この洋館は2020年夏に取り壊されるはずだったものの、この洋館を愛する近隣住民と、ネットでの呼びかけに賛同した4000人の署名と応援を受けて、保存されることになったとか。
保存は、漫画家・山下和美さんが中心となって【一般社団法人 旧尾崎邸保存プロジェクト】(代表:山下和美・笹生那実)を設立し、両代表が私財を投資して土地家屋を取得し、洋館を社団法人のものとなったことで実現しました。
マツオヒロミさんならではの緻密に作り上げた世界観が、明治生まれの旧尾崎テオドラ邸に〝西洋館の記憶〞を呼び覚まします。
ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか?
旧尾崎テオドラ邸の喫茶室では、特製アフタヌーンティや限定メニューも楽しむことができます。(アフタヌーンティは予約制。喫茶室も予約優先です)
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◆会期
9月14日(土)〜10月8日(火)
休館日:木曜日
◆会場
旧尾崎テオドラ邸2階ギャラリー
〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2丁目30−16
開館時間:10:00〜18:00(最終入場17:30)
◆入館料(すべて税込)
事前予約:1000円(チケットぴあで販売)
当日券:1500円
アフタヌーンティ付きチケット5950円
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関連情報
雑誌『イラストレーション』 2024年12月号
【連載漫画】わたせせいぞう&マツオヒロミ
画業50周年を迎えた漫画家・わたせせいぞうさんと、レトロモダンな世界を描いて人気絶頂のイラストレーター・マツオヒロミさんが夢の共演。二人のコラボで制作された短編コミックによる短期集中連載がスタートします。ご期待ください! 作:わたせせいぞう 画:マツオヒロミ
出版社:玄光社
発売日:2024/10/18
仕様: 118ページ
定価:1,870円(税込)
詳しくはコチラ
わたせせいぞう個展「画業50周年記念『わたせせいぞう展~ハートフルKOBE~』」
2024年10月2~14日
於:神戸阪急(神戸市中央区)本館9階 催場で開催
詳しくはこちら
海が見える丘に建つ「チョーク色の建物」と呼ばれる白亜のアパートを舞台に、世代も関係性もさまざまなちょっとワケありな人たちの出会いと別れを描いたオムニバスストーリー。
1986年に雑誌『野性時代』に連載され、のちにアニメ化もされた傑作コミックを完全復刻。
オリジナル11編に描き下ろし新作1編を加え、さらにオリジナル版のカバーやOVAパッケージとそのサントラ盤のジャケットイラストなど関連ビジュアルも収録した「コンプリート版」としてお届けします。
特別寄稿:マツオヒロミ
定価:3,520円(税込)
仕様:112ページ
発売日:2024年3月19日(火)
発行:玄光社
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レトロでクラシックな世界観で和装や洋装の女性を描くマツオヒロミ。本書は装画などの仕事絵や展覧会で制作した作品に、同人誌で発表したものを含むオリジナル作品を加えて構成した作品集です。明治〜大正〜昭和初期にかけてのファッションや生活文化の変遷を把握して、そこに現代的な解釈や自身のアレンジを加え、それにふさわしいデザインや装飾を考える。そうしたマツオ氏の作品づくりにも焦点を当て、レトロモダンな女性たちをより魅力的に演出するデザイン的ノウハウを、作家本人の解説つきで紹介していきます。
発売日:2023年3月30日発売
仕様:A4変型判 144ページ
定価:本体2,600円+税
発行:玄光社
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