なぜ中型セダン市場「だけ」なのか
なぜこの市場では依然として外資が底堅いのか?
一つには、中国勢の躍進がSUVや、一回り大きい中大型以上でより活発だからだ。
また、BYDや、五菱(Wuling)など販売が多いのがミニや小型に集中していることもある。
中型セダン、というボディタイプ/サイズが、中国勢にとっては空洞化していることがある、という。
冷蔵庫、テレビ、ソファーの三点セットが車内に必須、という中国の最近の風潮は、このセグメントでは全く当てはまらない。
ベテランドライバーに選ばれる中型セダン
もう一つ、この中型セダンを好む層というのは、ベテランドライバーが多い、という。
そのため、中国で今全盛のスマートドライブ、ADASと言ったものにはあまり関心はなく、車は自分で運転するもの、という意識が強い。
また、自動車=ガソリン車、少なくとも内燃機関を積んでいなければ自動車ではない、という考えもあるのかもしれない。
そうなると、従来的な自動車の価値観、信頼性、操作性、安全性などが尊重され、電動化や、スマートドライブはもちろん、スマートコックピットにも興味関心が薄い可能性がある。
隠されているかもしれない「何らかのヒント」
とは言っても、販売台数でみると、BYDの「秦L」「アザラシ06」はそれぞれ3万台前後、「カムリ」はその半分程度となっている。
そもそも価格に大きな隔たりがあり、「秦L」のエントリーは10万元(約200万円)を切る。
「カムリ」エントリーは定価17万元~だが、実際の販売価格は15万元を切るなど価格戦に巻き込まれている。
ともあれ、この分野だけ善戦しても、大勢が変わらない以上どうしようもないが、この分野でまだ外資が強みを見せている、というところに、何らかのヒントは隠されているかもしれない。
出典: https://www.chinacase.xyz/archives/30681054.html
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