所属事務所からの退所、移籍、独立ブームに沸く芸能界。方向性の違い、ギャラの問題など理由はさまざま。「独立して良かった」と断言できるタレントがいる一方で、そうではないタレントももちろんいるようです。では、ガッキーこと新垣結衣の場合は？芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが振り返ります。
芸能界は「退所、移籍、独立」花盛り
SNSとネットメディア、配信サービスの充実、競業避止義務に対する公正取引委員会の忠告・指導、コロナ禍などがあって…2020年頃からでしょうか、芸能界ではタレントの事務所退所、移籍、独立の動きが顕著になっています。
所属事務所と自身の方向性の違い、ギャランティの問題、タレント自身や事務所スタッフのスキャンダル…それぞれに理由は様々です。
『Smart FLASH』が、そんな女優たちを採点する記事を掲載していました。
独立、移籍して成功だったのは吉岡里帆、多部未華子、満島ひかり。逆に失敗だったと思われるのは柴咲コウ、上野樹里ほか。
所属事務所が新規の芸能関係業務を休業することを発表したことに伴い移籍した、吉岡里帆に関しては、間違いなく成功だったと言えるでしょうね。新事務所総出でのバックアップぶりは、同事務所所属の有村架純や戸田恵梨香が反発してやしないかと、こちらが心配になるくらいです。
2018年に独立した満島に関しては、独立した直後にはしばらく試行錯誤の期間がありましたから、手放しで成功!と言えるかどうかはわかりませんけれど、“仕事に対するこだわりが強く、周りの人間に火を噴いてしまう”という満島の仕事が軌道に乗ってきたのはこの数年のような気がします。
人として、女優として、いったん歩調を緩めたことで自分の立ち位置が見えてきたのかもしれませんね。
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星野源と結婚し、独立した新垣結衣は成功組？失敗組？
私がこの記事を読んで、“例えば他にもいるだろうか…”とボーッとしていた時、ふいに頭に浮かんだのは新垣結衣の顔でした。
2021年5月、星野源との結婚にくわえ、それまでの所属事務所と一部契約を残しながらも専属マネジメント契約の終了を発表したガッキーは成功組？ 失敗組？どちらなのだろうか…と。
独立して約3年半、業界内からは“作品の選び方が間違っている”とか、“彼女の魅力が生かされる役は、彼女がこれからやっていきたい方向性とマッチしていない”…といった声が多く聞かれるのが正直なところです。
「自分のスタイルをじっくりと構築してまいります」という独立を発表した際のSNSコメントからは、“可愛い”とか“綺麗な”ガッキーとの狭間で思い悩む、等身大の新垣結衣が透けて見えるようでした。
特に『正欲』、『違国日記』は“自分のスタイル”の第1歩を踏み出した作品のような気もしますが、やはり一般人の感じ方としては“誰かガッキーに、作品選びを助言できるスタッフはいないのか？”となってしまったわけです。
ガッキーの『アサヒ十六茶』新CMにホッと一安心
そんなガッキーですが、つい3日前、『アサヒ十六茶』の新CM“16チャージ! 交差点”編がオンエアされ始めました。
『アサヒ飲料』との付き合いは実に17年目を迎えるガッキーに、実は私、ホッとした次第です。
というのも、昨年末くらいから、芸能記者の間ではキャラクター変更の噂が立っていたからです。
そのきっかけとなったのは、昨年5月…夫・星野源の不倫疑惑騒動です。
発端は、源ちゃんを思わせる人物が不倫していて、所属事務所が10億円払ってその記事をもみ消したという、あるインフルエンサーのX投稿でした。
これを事務所、源ちゃん、ガッキーは完全否定しました。
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プライベートを語ることのないガッキーが、源ちゃんMCの深夜のラジオ番組生放送に声だけ出演もして、夫婦して笑い飛ばす姿勢を見せたのです。
しかし世間では、羨ましさからくる嫉妬からでしょうか、生活臭のしない2人に、“火のない所に煙は…”感が完全には消えていないような気がします。
ですから、もし17年目にしてCMからガッキーが降板でもしたら、離婚や仮面夫婦という噂が真実味を帯びてきてしまう…と思っていたのです。
源ちゃんもガッキーも、もう次から次へと仕事に対応しなくても、あらゆる面において大丈夫なぐらい、これまで頑張ってきたと言えると思います。
それでも、世間一般が期待する“平匡さんとみくりさん”にある程度応えていかなくてはいけない…人気者2人であるがゆえの葛藤はこれからもずっと続いていくことになるのでしょう。
芸能記者の私が言うのも変ですが、成功や失敗なんて、他人が決めることではないですよね。2人が…お互いが本当に幸せなら、外野には言わせておけばいい…のが私の本音です。
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プロフィール：芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃！ 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by: 星野源 オフィシャルサイト