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AIに追い抜かれるのは一瞬。ChatGPTで「ジブリ風の絵」が出来てしまった件が意味するもの

日々ものすごい速度で進化しているAI技術。はたして私たちはこの速度に追いつくべきか、それとも逆に人間しかできないことを探すべきでしょうか。そんなAIの進化について、今後の生き方を提案しているのが、Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て、現在はIT批評家として活躍している尾原和啓さん。尾原さんは自身のメルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』で今回、AIに人間が追い抜かれるのは一瞬だという落合陽一氏の言葉を引用しながら、今後私たちがどう生きるべきかを指南しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:AIに追い抜かれるのは一瞬:早く決めた方がいい2つの生き方

AIに追い抜かれるのは一瞬:早く決めた方がいい2つの生き方

2025年4月、新年度始まったということで、改めてここから先に加速する未来についての心がけっていう話をしていきたいと思うんですね。先月落合(陽一)さんがポストされた話で、正直人類がもうAIに抜かれるのは一瞬の出来事なんだと思うっていう話をしてるわけです。

特にこの半年ぐらい、プログラミングに関して、人間よりもAIのほうがずっと複雑なプログラムを作ってくれたりとか、Deep Researchと呼ばれるようなAIエージェントが、言語を超えて、英語、中国語、アラブ語、日本語で最新のAIの開発状況のレポートを作ってくれる、みたいに、調査能力とプログラム能力においては、正直人間を抜いた感があるんですよね。

こういったものが、この後、2025年、6年と言われているAGI (Artificial General Intelligence – 汎用人工知能)という、ChatGPTを作ったOpenAIの定義で言えば、大概の人間の問題解決能力はできてしまうよというAIが来るんじゃないかっていうのは、もうひしひしと感じるわけなんですね。

そうなったときに、人間が徹底的にダメなのかっていうと、そうではないと個人的には思っていて。AIの成長の波に乗っかって、先に進化を一緒に加速していくって方向に行くのか、もともとAIがどんどん進化するっていうことは、逆に人間でしかできないところが残されるし、あともっと言えば、AIが進化するってことは、逆に言うと今みたいにプログラム開発言語がわかんないとAIが使えないとか、難しいパソコンのことがわかってる人間しかAIのインストールができないっていう状態だと、そもそもそれってAGIじゃないわけですよね。

AIに向かって「ちょっと新しいことやりたいんだ」って言ったら、それに必要な能力をインストールしてきて、分からないことがあったら、「実際、何が作りたいの?」みたいなことをAIが聞き返してくれて、「なるほど、それが作りたいんだね、わかった」って、ガガガッって作ってくれるようになってるから、現時点でAIが使えてないから僕はダメだっていうのは、むしろAIの進化が遅れてるって話なんですよね。

そうすると、結局AIが進化すればするほど、誰でもAIは使えるものになってくるはずなので、だとした時に、逆に人間に残された仕事に寄ったほうがいいっていう話をやっていくっていうのが正着なわけです。

正直この半年に関して言うと、こんなに日々、ヤベェヤベェっていう話が行われているかっていうのが、やっぱり落合さんが言っている「AIに抜かれるときは一瞬」って話なんですよね。

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つまり、物事の発展発明っていうのは掛け算で起こっていくんですよ。例えば10年ぐらい前って、AIってそんな大したことできないよねって言ってたわけですね。

それはなぜかっていうと、そもそも言葉の認識が足りませんとか、言葉が認識できたとしても、じゃあその言葉から命令に置き換えることができませんとか、じゃあ命令がわかったとしても、それを表現することができません。

みたいな話が、例えば最近ChatGPTで、ジブリ風の絵を写真をちゃんと理解して作ってくれるよねっていうのも、あれも元々はインターネット上に絵や写真がいっぱいあふれて、しかも「この写真は○○なんだよ」っていう説明が横にあるっていう、写真とテキストっていうもののデータが世の中にあふれたから、AIがテキストと絵というものを結びつけることができるようになったんですね。

実は、ここ2年ぐらいで、人間がAIに命令して作った画像の数って、ここ20年間のインターネット上にシェアされた画像より多いんですよ。ということは何かっていうと、元々インターネットに散らばっていたテキストと画像で学習していたものから、インターネットにテキストを指示して画像が出る。

その画像が4つとか出てきたときに、「これがいいな」って人間が取捨選択するわけですよね。そうすると、その4つの画像をもう1回この画像をAIがテキストにしたときに、「この画像を選んだってことは、ユーザーの入力文とこのAIが作った文章がフィットしているのがこれなんだ」っていうことを学習するから、より学習をしやすくなったわけです。

さらにそういうことをやっていると、GPUのパワーがどんどんコンピューターの速度も上がるし、コストもかけれるようになったので、やがて本当の意味で画像とテキストというものを完全に一体に学習するっていうものがChatGPTができるようになったので、あれだけ見事な画風を表現したりとか、「このキャラクターを保持したまま4コマ漫画を描いて」って言っても、その4コマ漫画の中でさほどずれない、みたいなことが起こっていくっていうふうに、1個1個の進化にみんな驚くんですけども、それって積み重ねの掛け算なんですよね。

でも大事なことって、ーーー(『尾原のアフターデジタル時代の成長論』2025年4月7日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)

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image by: Shutterstock.com

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IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

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【著者】 尾原和啓 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 月・木曜日 発行予定

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