ネットで「すぐに疑問を調べる」という行為が“自分磨き”の機会を奪っているという事実

 

どんな人でも誰かの何かを癒す力を持っているし、生きているだけで誰かの勇気や元気の源となっている。

もちろん、誰の何を癒せるか、誰の勇気や元気の源になっているのか、最初からそれがわかっている人はいない。

それを自分で知るためには、たくさんの人と出会って、出会った人たちから「ありがとう」をもらい続けるしかないのだ。

それを続けていけば、徐々に自分でもわかるようになってくる。

だから、自分が何に向いているかわからない人がやるべきことは一つである。

向いていることを見つけてそれを頑張ろうとする人生ではなく、今の自分にできることで、目の前の人をどうしたら笑顔にできるかを、今自分がいる環境で考え続けることだ。

高校生や大学生も同じだ。

今の自分にできることで目の前にいる人を笑顔にする方法を考える。

学校に行けば目の前に人がいるという時間は結構多く作れる。

電車の中、友人、授業の中の先生、同じ部活の仲間、家族、買い物をしたら店員さん…一日でたくさんの人と出会うが、今のあなたのできることでその中の何人を笑顔にできるだろうか。それを考える。

それが一人なら二人にできないか。二人なら三人にできないか。

そうやって考えて生きていると、そのうち、百人、千人になる日がいつか必ずやってくる。

人はそうやって時間をかけて、自分を磨いて、人と出会ってありがとうをもらって、自分を見つけていくしかない。

「自分探し」はここではないどこかに転がっているものではなく、今ここでたくさんの人に触れることで人から教えてもらうことだ。

毎日そうやってたくさんの人と会っているのに、「俺って何に向いてんのかな」「何やったら上手くいくんだろう(儲かるんだろう)」ということばかり考えて、今の自分にできることを磨こうとしなければ、いつまでたっても自分に向いていることなんて見つからないというのがなんとなく伝わったかな。

というわけで今週の一言。

自分が何に向いているかなんてわかるのは何十年も後。

だから、そんなことわからないままでいい。

とにかく、「今・ここ」で目の前の人を笑顔にすることを楽しもう。

早く答えがわかることがいいこととは限らないって僕は思う。

ちなみにサランラップの結末がどうだったのか気になるという方もいるかも。

いつか、ブックランドフレンズに行ってこんぶ店長に直接聞いてみてください。

え?早く知りたい?

いやいや、それを聞ける日を楽しみにするという生き方もいいもんですよ。

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1970年生まれ。2005年「賢者の書」で作家デビュー。「君と会えたから」「手紙屋」「また必ず会おうと誰もが言った」「運転者」など数々の作品が時代を超えて愛されるロングセラーとなり、国内累計95万部を超える。その影響力は国内だけにとどまらず、韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ、ロシアなど世界各国で翻訳出版されている。人の心や世の中を独自の視点で観察し、「喜多川ワールド」と呼ばれる独特の言葉で表現するその文章は、読む人の心を暖かくし、価値観や人生を大きく変えると小学生から80代まで幅広い層に支持されている。

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