「鬼滅の刃」の無限城が、あの宮殿にみえてしまう人もいるのでは?
喜怒哀楽を使って、相手の心を揺さぶる手法は霊感商法でも使われます。
「トーカー(霊能師)」と呼ばれる人物は、その上の指示役である「タワー長」からの命令を受けて、連れ込んだ人の悩みを聞き出します。それに同情を寄せながら「不幸の原因は、先祖の悪因縁だ」といい、「その悩みを解決したいですか?」と尋ねて、相手が「はい」と答えると、解決方法として印鑑や壺を売りつけます。
「救いの方法がある」と聞いて、それを聞いた人は「これまでの苦しい思いから逃れられるかもしれない」と思いから、涙を浮かべる人もいます。旧統一教会は、喜怒哀楽の感情を巧みに揺さぶりながら、ジェットコースターにのせるようにして、お金をだましとっていきました。
今、「鬼滅の刃」の無限城編が公開されています。ここは鬼たちの根城になっているわけですが、この城を見ながら、最近話題になった総工費500億円ともいわれる「天苑宮」に重なってみえてしまうのは、私だけでしょうか。
鬼たちたちは多くの人たちの血を食らいながら増殖しますが、その結果として存在するのが無限城といえます。もちろん、旧統一教会の信者らは人を殺すことはしないかもしれませんが、霊感商法などで、幸せに暮らしていた人から奪ったお金は、彼らが血と汗を流して得た代価です。それに、多くの日本の信者が身を削って出した献金もあるはずです。
多くの人々の苦しさや悲しみを味わせながら、それをもとに存在した城という意味では、同じようなものだと思うのです。
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