サントリーHDの新浪剛史会長「大麻取締法違反」の疑いで捜査受け辞任、会見で“大麻サプリ”は「捜査中」で明かさず。社内周囲に「クーデターにはめられた」発言も

2025.09.02
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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サントリーホールディングス株式会社(以下、サントリーHD)は2日、15時より都内で同社の社長らが出席して緊急記者会見を開いている。報道によると、同社の新浪剛史代表取締役会長(66)が1日、サントリーHDの取締役会に辞表を提出し、受理された。新浪会長をめぐっては、「大麻取締法違反容疑の事件で福岡県警の捜査対象となり、取り調べや東京都内の自宅の捜索を受けた」という。

新浪氏は、大麻由来の成分「THC」が含まれたサプリメント製品を米国から輸入した疑いがもたれているといい、取り調べに対して「適法な製品だと思っていた」「知人の女性が一方的に送りつけてきた」などと説明し、事件の関与を否定しているという。

サントリーHDの鳥居信宏社長は会見で、今回の件を謝罪した上で「(サントリーがサプリメントを販売していることについて)サプリメントに関する認識を欠いた新浪氏の行為は当社代表取締役会長という要職に堪えないと判断した」としつつも、今までの新浪氏の同社への貢献を鑑みて、協議の結果、解任ではなく「(一身上の都合により辞任したいとの申し出が新浪氏よりあって)辞表を受理した」としている。

一部報道では、新浪氏は辞任に納得しておらず、社内の周囲の人間に「クーデターにはめられた」との発言もあったとしている。

新浪氏の捜査対象となったサプリメントの名前を問われた同社の山田賢治副社長は、今回問題となったサプリメントは同社の製品ではないことが強調されたものの「捜査中」として製品名の明言を避けた。同社の社長および副社長の歯切れの悪さに、質問する記者からは不満の声も聞こえている。

本件は、7月に違法薬物事件で逮捕された男の捜査で、新浪氏が関係先として浮上。家宅捜査がおこなわれたが、本人は関与を否定し、薬物も見つかっていないという。

今回の捜査に関する情報は、弊社まぐまぐで配信されているジャーナリスト・山岡俊介氏が主宰のメールマガジン『アクセスジャーナル・メルマガ版』が1日、『<ミニ情報>大物財界人の関係先を家宅捜索』として新浪剛史氏の「実名」を記した上で配信していた。すでに、家宅捜査に関する情報がマスコミ関係には流れていたとみられる。

新浪剛史氏は、1959年横浜市生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、三菱商事に入社。2002年に大手コンビニのローソン立て直しのため、三菱商事を退職。同年にローソン代表取締役社長兼CEOに就任した。2014年にサントリーホールディングス株式会社の顧問、そして同社代表取締役社長に就任。そして2025年4月、同社の代表取締役会長に就任したばかりだった。

同社社長時代には、「45歳定年制」「ジャニーズ問題」などに関する発言で世間に注目され、賛否両論を巻き起こした。

image by: 首相官邸ホームページ, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

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