人との関係は、別れた後に本質が現れます。別れた後も楽しい空気が残り、雰囲気が良くなる人もいれば、逆に空気が沈み、嫌な残り香が残る人もいます。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんは、いい残り香を漂わせ結果を出している人がやっていることを紹介しています。
味方を増やし、結果を出している人の“残り香”の漂わせ方
今まで多くの営業スタッフや経営者を見てきた。
長く結果を出している人は“良好な人間関係”を築いている。
結果は出しているが“人間関係は悪い”という営業スタッフはいない。もしいたとしても短命で終わる。
人間関係について、具体的に言えば「まわりの人を味方にしている」ということ。
どんな人でも敵に回れば怖い。いつどこで足元をすくわれるか分からない。やはり味方は一人でも多いほうがいい。
まわりの人たちを味方につけ、結果を出している人にはある特徴がある。
それは“その人が去ったあと、いい空気が漂う”ということ。その残り香がその人の真価を物語る。
あなたのまわりには“空気を明るくする人”もいれば“雰囲気が暗くなり、空気を重くする人”もいるだろう。
その違いは何なのだろうか?
営業スタッフ時代のこと。一番仲が良かった後輩は“いい空気を作る天才”だった。
彼がいるだけで一気に明るくなる。特別おもしろい話をするわけでもない。また大げさにリアクションするわけでもない。しかし、なぜか明るくなり空気が軽くなる。
さらにすごいのは彼が去ったあと。事務所から出て行った後もなお“いい余韻”が残っていた。
楽しい空気がその場に漂い続ける。まさに残り香が良い人である。
一方、逆のタイプもいた。
少し年上の先輩のこと。近づいてくるだけで空気がどんよりしてくる。
口を開けば否定的な言葉が多く、周囲の空気は沈む。その人が去った後にも、暗い空気だけが残り続ける。本当に嫌な残り香だった。
これは営業活動でもいえる。
営業スタッフが帰った後に「今日はいい面談だった、また会いたい」と思われるか、「なんだか疲れた、もう会いたくない」と思われるか。これが成約率を大きく左右する。
売れる人は例外なく“去った後に良い残り香が漂う人”である。
では、どうすれば“良い残り香の人”になれるのか?
残り香を漂わせる3つのコツについて紹介する。「そんなことは当たり前だ」と軽視せず、ぜひ参考にしてほしい。
1. 笑顔を心掛ける
魅力的な人は笑顔がいい。笑顔は空気を一瞬で変える力がある。
そのために普段から“笑顔筋”を鍛えることが必要になってくる。
昔、知人から「車に乗ったらバックミラーを見て笑顔の練習をするといい」と教えてもらったことがある。それをやるようになってから気持ちが明るくなった。
□具体策
・鏡の前で1日3回、30秒笑顔トレーニングをする
・車に乗ったらバックミラーを見て笑顔の練習をする
・お客様と会う前に笑顔チェックをする
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2. 余白を残す会話を心がける
売れない営業スタッフほど一方的に話すように、人とのコミュニケーションも話し過ぎはよくない。
ずっと話し続けるのではなく“相手が話す余白”を心掛けるといい。
人は“話した内容”よりも「気持ちよく話ができた」という感覚を心地よく感じる。これが良い残り香となる。
□具体策
・会話は“自分2割、相手8割”を心掛ける
・会話に“間”を意識する
・少し話したら「どう思われますか?」という質問を習慣化する
3. 去り際の一言を工夫する
去り際の言葉は印象を決定づける。
私の知人にぶっきらぼうに「では、また」と言って去っていく人がいる。いい人なのだが、どうしても冷たい印象になってしまう。最後にいいことを言ってくれる人は、いい印象を持つものだ
□具体策
・去り際に気持ちを込める
・感謝の気持ちを伝える
・最後に言う言葉を用意しておく
去り際に何を言うか。
これが最も重要だ。
ではここでお客様との商談で、効果的な去り際のフレーズ3つ紹介する。
これを参考にして「自分ならこう言うな」とアレンジして頂きたい。
・トーク1
「本日はお時間をいただき、本当にありがとうございました。○○さんのお話を伺えて、とても勉強になりました」
→ 感謝と学びを伝えることで、相手は「自分の話が価値を持った」と感じる。
・トーク2ーーー(『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2025年9月5日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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