つながりは、いわば「生命線」です。
コミュニケーション不全がすべての問題の原点であることを、私たちは知っているのに、コミュニケーションの真髄を私たちはつい、本当につい、忘れてしまいがち。
それは相手と向き合うことであり、相手を受け入れることであり、相手を信じること。この実にシンプルな、人として当たり前のことを、手話の世界が教えてくれたように思えてなりません。
そして、今回のデフリンピックをきっかけに「ベビーサイン」が広まっていると知人が教えてくれました。
これはアメリカの児童心理学者、リンダ・アクレドロ博士とスーザン・グッドウィン博士が開発したとされる子育てのメソッドです。
まだ言葉を話せない赤ちゃんが、手や体の動き(ジェスチャー)を使って、自分の気持ちや要求、周りの物事を伝えるコミュニケーション手段で、気持ちが通じ合うことで、親子間の愛着形成にも良い影響を与えるとか。
また、意思疎通がスムーズになることで親のストレスが減ったり、赤ちゃんはコミュニケーションの楽しさを知ったりで、話し言葉への移行もスムーズになるといったメリットも認められています。
「静かな世界」という異なる世界を知ることで、私たちは自身の「当たり前」を疑い、人と人との根源的なつながりを見つめ直す機会を得たのかもしれません。
そういえば、子供の時に、「あなたと私はお友達」という手話を教わってそれが楽しくて、しばらく人と会うたびに手話をしていたのを思い出しました。
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