企業を狙ったサイバー攻撃と、それに伴う個人情報の漏洩が相次いでいます。カーシェアリングサービス「タイムズカー」では、画像付きの運転免許証情報などが流出したことが明らかになり、改めて企業の情報管理やセキュリティ対策が問われています。『石川温の「スマホ業界新聞」』では、著者でスマホ/ケータイジャーナリストの石川温さんが、相次ぐ情報漏洩を踏まえ、AI時代に企業向けネットワークに求められるセキュリティと自立的な運用について考えます。
タイムズカーで画像付き運転免許証情報が流出――情報漏洩を防ぐための企業向けネットワークとは
今週、カーシェアリングサービス「タイムズカー」を筆頭に、個人情報漏洩の報道が相次いだ。
実際に、AIによって、大手企業や官公庁が狙われているのだろう。
どこかの国から集中的に狙われているのか、はたまた、LLMを使い、ローカルAIによって企業を攻めている反社があるのか。いずれにしても、AIによって「サイバー攻撃の民主化」が起きているような気がしてならない。
ただ、一方で、「世間に公表するなら、他社の発表が相次いでいるこのタイミングだ」と、あまり注目されないようにと駆け込み的に発表している企業もありそうだ。
2026年8月、ソフトバンクグループの孫正義会長は「日本の重要インフラを守ることは我々の義務だ」として、今後、AIを悪用したサイバー攻撃が増えてくると警鐘を鳴らしていた。同社では「Patching as a Service(PaaS)」を提唱。なぜか、会場に来た企業にその日に申し込めば無料で診断するというキャンペーンを展開した。
そんななか、今週、9月28日にNTTドコモビジネス、翌29日KDDIが法人向けの記者説明会を開催。どちらも参加した記者からは「内容がとても酷似していた」という声が上がった。
NTTドコモビジネスもKDDIも、AI時代が本格化する中、企業向けのネットワークは「自立的な運用」が求められ、通信需要に応じた帯域の最適化、インシデント発生時の影響拠点の隔離、運用支援が求められるとしている。
いずれにしても、ここまで大手企業が狙われ、個人情報が連日、漏洩するとなると、ソフトバンクやKDDI、NTTドコモビジネスはすぐにでも大手企業に売り込みをかけていくべきだろう。
AIの高度化は、日進月歩で進んでおり、これまでの時間軸ではあっという間にサイバー攻撃されて、計り知れないダメージを負うことになりそうだ。
KDDIは「KDDI AccelWaves Network」を2028年度に提供開始予定としているが、2年後なんて遅すぎるのではないか。
今後、企業向けネットワークは「いかにネットワークの中にセキュリティ監視や帯域管理などの機能を持たせ、オーケストレーションさせられるか」での戦いになるなか、「AIの進化に迅速に対応できるか」が勝負の決め手になってきそうだ。
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