以前の私は、1週間の予定をかなり細かく決めていました。
月曜日は6時に起きて、6時30分から計算問題。7時から理論。7時30分にコーヒーを飲んで……。
火曜日も、水曜日も、同じように細かく予定を組んでいました。
でも、未来のことは誰にもわかりません。
急な仕事が入るかもしれない。家族の予定が変わるかもしれない。体調を崩すかもしれない。
そして、予定が一つ崩れると、「今日はもうダメだ」となり、翌日の予定まで崩れてしまう。
これでは、計画が自分を助けてくれるどころか、自分を追い込むものになってしまいます。
特に資格試験の勉強は、短距離走ではありません。
何カ月、場合によっては何年も続ける長い旅です。
長い旅なら、途中で休憩する場所が必要ですよね。
だから私は、計画を「未来の自分を連れていってくれる添乗員」だと考えています。
優秀な添乗員は、予定をびっしり詰め込んだ旅程を作るだけではありません。
渋滞するかもしれない。電車が遅れるかもしれない。お客さんが疲れるかもしれない。
そんな「もしも」を考えて、余裕を持ったスケジュールを組みます。
勉強も同じです。
計画通りに進まないことを前提に、あらかじめバッファを入れておく。
そうすれば、急な飲み会に誘われても、「今日は勉強できなかった。もうダメだ」ではなく、「大丈夫。予備日で取り戻せる」と考えられます。
一日くらいダラダラしてしまってもいい。
同僚との飲み会に参加してもいい。
映画を見に行ってもいい。
なぜなら、それを取り戻せる余裕を、最初から計画の中に入れているからです。
バッファは、サボるための時間ではありません。
「続けるための時間」です。
学ぶことが当たり前になっていくこれからの時代だからこそ、「頑張れる計画」だけではなく、「続けられる計画」を持っておきたいものです。
完璧な計画をつくる必要はありません。
むしろ、少し崩れても立て直せる計画のほうが、長い目で見れば強い。
「今日は予定通りできなかった」
そう思ったときは、自分を責める前に、計画の中にバッファがあったかを確認してみてください。
計画が遅れているけれど、もうすぐ予備日がある。
予備日を使えば追いつける。
この「ちょっとした余裕」が、三日坊主や挫折を防いでくれます。
私は、クラシックといえばベートーベンの「運命」くらいしか知りません。
でも、私たちの「運命」を変えてくれるのは、もしかすると「運命」そのものではなく、計画の中に入れた小さなバッファなのかもしれません。
今日、計画を立てるときは、やることだけではなく、「何か起きたときのための時間」も一緒に予定に入れてみてください。
余白のある計画は、あなたを甘やかすためのものではありません。
未来のあなたが、途中であきらめずに最後まで歩き続けるための、心強い味方です。
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