現役教師が提唱。子供に勉強をさせるのに「やる気はいらない」説

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勉強やエクササイズをやろうとしてみてもすぐに「やる気が出ない」とやめてしまうこと、ありませんか? ゲームや遊び、ショッピングなら没頭できるのに、なぜ人はやる気が出たり出なくなってしまうのでしょうか。現役小学校教諭の松尾英明さんは自身の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』で、長年関心を持っているという「やる気」について論じ、やる気が出ない原因とその対処法を語っています。

やる気いらない説

やる気を起こすにはどうするか。自分のかつての著書のタイトルにもあるように、長年の関心事である。最近でもこのテーマで何本か記事を書いて、ますますよく考えるようになった。その中で辿り着いた一つの考え方は「やる気の有無はどうでもいい」というものである。

今回提案するのは「やる気いらない説」の考え方である(一応前置きしておくと、全ての方法は万人共通ではないので、数ある考え方の内の一つである)。やる気はたくさんの人の関心事であり、どうでもいいはずがない。それはわかっている。しかし、それでも、どうでもいいという考えに基づいた説である。

どういう考え方か。

やる気を「物事を自らすすんで実行しようという気持ち」と定義する。諸説あると思うが、自分として一番しっくりくるので、ここではそう定義する。

まず、多くの人が進んでやる気を起こすことは何かと具体的に考えてみる。例えば、ゲームをすること。放っておいてもやるどころか、禁止されていても何とかやろうとする。何時間も熱中する。文句なしにやる気を起こすものの一つである。

例えば、飲酒(あるいは、甘い物など、好きな物を食べ過ぎるほど食べることでもいい)。飲まなくていいのに飲む。身体にもお財布にも優しいといえないほど、進んでたくさん飲む。アルコール中毒でなくても、毎日のように飲む人がかなりいる。翌日に支障をきたすほど飲む。これも、かなりの「やる気」を起こしているといえる。

ネットショッピングもそう。趣味の読書や音楽、車いじりやコレクションなどもそう。他にも諸々、やりすぎてマイナスになるほどにやる気を出してしまうものは、身の回りに溢れている。

もし何もなくても、SNSを数分眺めていれば、それらのあらゆるやる気を引き出しまくってくれる。もう既にこの時点で、やる気はない方がいいのではないかと思ってしまう。

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