現役教師が提唱。子供に勉強をさせるのに「やる気はいらない」説

 

逆に、やりすぎてしまうことをどうするかも考える。

上で書いたゲームや飲酒、食事のように、欲を無限に刺激されるようなものに「ただやる」を適用すると、とんでもないことになる。

また、別に何の気なしにいつもつけて見ているテレビなど、習慣化していつの間にかやってしまっているものもある。

ここには、環境設定が肝である。だから、だめでもついやってしまうもの、望まずにいつの間にかやってしまっているものは、その近くに寄り付かないに限る。やれる環境にあれば、放っておいてもやってしまうからである。

ただし、ゲームなど元々が好きなものであれば、禁止にしないで、それとうまく付き合えるようにした方が健全である。

やるべきことがあるのに「やる気が起きないなぁ~」と思った時。それ自体は、事実である。問題は、やる気が起きないことではない。問題は、今やっていないことだけである。

とりあえず、無思考で始めてみる。そこへのやる気はとりあえず脇に置いておく。やっている内に湧いてくるのが、やる気の性質である。

事前には湧いてくれないとはっきりと自覚しておくとよい。食事や飲み会の約束や旅行のような楽しいことですら、大概行く前は「面倒だな」と思うものである。

振り返ってみると、この発想の動き方を日常的に結構利用している。とにかく約束したから外に出かけるとか、サークルがあるから提案するとか、そういった他律的自律による行動は結構多い。合う人には合う考え方である。

逆転の発想をしてみて、やれるようになる人もいるのではないかと考え、提案した次第である。

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