マネーボイス メニュー

九州人が愛する「ジョイフル」昨夏以降で100店消滅。春までもつのか?ファミレス業態の正念場=児島康孝

九州地盤のファミレス「ジョイフル」が2020年12月の売上高(単月)を速報していますが、厳しい状況です。なんとかコロナ禍を乗り切ってもらいたいところ。ジョイフルは栄養バランスと価格を両立させた朝食・ランチで人気があり、いわば「現代の食堂」です。昨年後半だけで100店舗近く閉店していますが、持ち堪えられるでしょうか。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)

【関連】西友売却は喜べない。ウォルマートは危機的デフレ不況の日本を見限った=児島康孝

有料メルマガ『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』好評配信中。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

12月既存店の売上 前年同月比79.0%

ファミリーレストランのジョイフルは1月6日、2020年12月の売上状況を発表しています。

既存店は、オープンから13ヶ月経過した店舗で、既存店の12月の売上高は、前年同月比79.0%です。つまり、12月のデータで、21%の売上減少です。

客単価は微増ですが(前年同月比102.9%)、来店客数が売上高と同じ傾向を示して前年同月比76.8%です。
※参考:月次データ | IR情報 – ファミリーレストラン ジョイフル

ジョイフルの売上高の規模は、2020年6月期(通期・連結)で623億円。これぐらいのボリュームで、売上が2割減ってしまうと厳しいです。

2019年・2020年・2021年の連結売上高を並べますと、以下の通りです。

728億円 → 623億円 → 548億円
※いずれも6月期の連結(2021年6月期は会社見通し)

2年間で200億円近い規模の減収ですから、対処は、かなり難しいものとなります。

また、全店でも、前年同月比72.2%となっており、既存店・全店の区別なく、猛烈な減収に見舞われています。

大量閉店で対応できるか?

ジョイフルでは、店舗数を削減して、閉店を大規模に進めています。

2020年7月には706店あったものが、同年12月には600店になっています。

2020年後半で100店舗以上が閉店しているわけで、あまり閉めすぎると、入金が減って「貧血状態」になってしまうのですが…。

Next: 客からの評価は高いジョイフル。春のコロナ鎮静化まで耐えられるか?



消費者の評価は高い

ジョイフルは、お手頃な朝食やランチで「現代の食堂」「食のインフラ」となっているエリアも多く、なんとか、このコロナ禍を乗り切ってもらいたいですね。

バランスのとれた朝食やランチは、消費者の評価も高いです。

1918年~1919年のスペイン風邪の歴史を見れば、2021年春からコロナが鎮静化する可能性が高いですから、ジョイフルには、もう少し、なんとか持ち堪えて欲しいものです。

有料メルマガ好評配信中!初月無料です

<初月無料購読ですぐ読める! 1月配信済みバックナンバー>

※2021年1月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。

2021年1月配信分
  • 恐ろしいほど、スペイン風邪当時の日本と似た推移のドイツ。欧州は壊滅的事態に(1/15)
  • 株価暴騰はコンドラチェフサイクルのとおりだが、国民生活を見れば、とても喜べない状況(1/8)
  • (号外)為替市場について(1/6)
  • 2021コロナ大惨事の後、「グレートリセット」が起きる(1/1)

いますぐ初月無料購読!


有料メルマガ『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』好評配信中。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>

※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込330円)。

2020年12月配信分
  • 新型コロナ流行は、本州でも、北海道と同様の恐れ(12/25)
  • 【速報】未確認情報/変異ウイルスは、現行PCRで検出できない可能性(12/21)
  • 【速報】英国の航空旅客便、ヨーロッパ各国が停止。これはちょっとおかしい。(12/21)
  • バルチック海運指数でみる、今後の金融市場の見通しは…(12/18)
  • 独フランクフルトへの金融機関の移転は、それなりにインパクト(12/11)
  • 銅価格のチャートでみる、今後の金融市場の行方は…(12/4)

2020年12月のバックナンバーを購入する

2020年11月配信分
  • 暴騰のビットコインが、突然急落。やはり感謝祭前には、一部利益確定が無難(11/27)
  • 【速報】サウジアラムコが、ミサイル攻撃受ける。炎上の模様。(11/23)
  • ウォルマートが西友から撤退の、重大な意味とは(11/20)
  • GoToイート終了予告に見る、マーケットへの対処法(11/13)
  • 円相場、株式市場の中期見通しを変更しました。(11/10)
  • 【速報】NBCやABCが、日本時間午前2時ごろにバイデン氏に大統領当確(11/8)
  • 特にコロナ禍では、郵便投票をやめるべき理由(11/6)
  • 【速報】開票スタート、トランプ大統領は薄氷の戦い(11/4)

2020年11月のバックナンバーを購入する

2020年10月配信分
  • 直前!アメリカ大統領選挙は、トランプ優位に変化している(10/30)
  • トランプ大統領支持52%不支持48%に。再選の可能性高まる(10/23)
  • 米大統領選、トランプ大統領が猛追。バイデン氏との差を縮める(10/16)
  • 討論ではなく、もはや「テレビ演説」のバイデン陣営。トランプ陣営は厳しい局面に(10/9)
  • 【速報】トランプ大統領とメラニア夫人がコロナ陽性に。市場にも衝撃走る(10/2)

2020年10月のバックナンバーを購入する

2020年9月配信分
  • 25日の数字も、トランプ支持52%不支持48%(9/27)
  • 最新の数字で見る、アメリカ大統領選の動きは、コレだ(9/25)
  • 1ドル=104円30銭に。コロナ大恐慌が日本を襲う、欧米は回避(9/18)
  • LVMHがティファニー買収断念で、訴訟合戦へ。ユーロ相場にも影響か(9/11)
  • アメリカ大統領選、トランプ不利も、戦略機能し始める(9/4)

2020年9月のバックナンバーを購入する

2020年8月配信分
  • 安倍首相、辞任表明へ。デフレ脱却の意欲は、本当のところどうだったのか?(8/28)
  • バノン容疑者の逮捕は、米郵政公社の監察部門だった!郵便投票でトランプ政権と対立(8/21)
  • モーリシャスの原油流出事故は、対応次第で国際世論を敵にまわす(8/14)
  • 来年の先行きは明るいが、壮絶なデフレ体制の破壊が起きる(8/7)

2020年8月のバックナンバーを購入する

【関連】イトーヨーカドー改装も客離れ止まらず、デフレ不況で総合スーパー陥落=児島康孝

【関連】「発達障害」はこれからの日本で武器になる。ASD児を育てる私が確信した理由=午堂登紀雄

【関連】公的マネーが東証1部上場企業の8割で大株主の異常さ。日銀膨張の末路は=原彰宏

image by:クマノヤマ at Wikimedia Commons [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2021年1月19日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』連動メルマガ

[月額330円(税込) 毎週金曜日]
日本に影響を与えてきた欧米勢の勢力図が変化し、国際情勢も激変の時期を迎えています。トランプ政権の前の欧米勢力は、日本の1990年のバブル崩壊以降、日本の衰退を狙ってきました。超長期の経済サイクルである、コンドラチェフ・サイクルが、戦後最悪の大底でもあったことから、日本経済はデフレに陥り、低迷したままであったのです。ところが、トランプ政権の誕生以降、欧米勢の勢力は変化し、日本の今後も、大きく変わろうとしています。このメルマガでは、有料読者に限定して、ちょっと書きにくい話にも踏み込んで、欧米勢の動きをお伝えします。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。