米ドル/円は新しい流れが出るのか否かがポイントになる。特に、為替の以外のマーケット、米国および日本の株式市場でも6月2日前後に注目日が集まっているだけに注意をしたい――正五角形で相場を読み解くペンタゴンチャート最新各通貨ペア分析。――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2021年5月30日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 高値を窺うか
<先週の動き>
中段でのミニダブルトップ形成から上値の重たい展開を続けていたドル円はABラインに到達すると下げ止まりから反発に転じた。特に、ペンタゴンが真横に描き足される際に越えていくライン(ここでのABライン)に到達すると直前の流れとは逆になることが多い、というペンタゴンチャートの特徴が現れた形となっている。
次の注目日は、6月2日前後である。
A点水準:約106円
B点水準:約113円25銭
C点水準:約108円75銭
<今週のポイント>
ABラインに注目したい。ABラインに到達すると同時に右肩上がりのABラインに沿って上昇に転じている。したがって、このままABラインに沿って高値を試す動きになるのか否かがポイントになる。
B点に注目したい。週央にB点が位置する時間帯を通過する。したがって、B点が位置する時間帯が変化日となり、新しい流れが出るのか否かがポイントになる。特に、為替の以外のマーケット、米国および日本の株式市場でも6月2日前後に注目日が集まっているだけに注意をしたい。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で108円95銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開となっている。上述したように、ABラインに到達すると上昇に転じている。しかも、ABラインに沿って推移している。そして、ミニダブルトップの高値を越えてきているからだ。この場合、111円を試す可能性がある。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性もある。B点が位置するに時間帯が変化日となり流れが変わる可能性がある。しかも、先週末には上ヒゲの長いローソク足が出現している。そして、右肩下がりのBCラインが上値抵抗線として控えているからだ。この場合、108円50銭の水準が意識されよう。
ユーロ/米ドル 節目を超えるか
<先週の動き>
右肩上がりのACラインに沿って緩やかな上昇を続けていたユーロドルはC点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯を通過した。なお、C点を通過する前後よりやや横這いとなっている。
次の注目日は、6月4日前後である。
A点水準:約1.17ドル
C点水準:約1.24ドル
<今週のポイント>
C点に注目したい。既に通過をしているが、C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変ったのか否かがポイントになるからだ。
CEラインに注目したい。堅調な展開が続き、節目のp点水準を越えていくには、右肩下がりのCEラインを超えていくことが必要になるからだ。越えることが出来ないのであれば、上値の重たい展開に移行する可能性が出てくる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で1.215ドルを割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開を維持している。上述したように、ACラインに沿って上昇が続いている。また、先週末にCDライン上で同事線が出現しているからだ。この場合、p点水準の高値を越えていく可能性が出てくる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性が出てきた。C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性がある。また、上値抵抗線としてCDラインおよびCEラインが控えているからだ。この場合、1.2ドルを試すことが考えられる。
Next: ユーロ/円 高値更新が続く | 豪ドル/円 もち合いが続いている
ユーロ/円 高値更新が続く
<先週の動き>
上値抵抗線として存在していた右肩下がりのACラインを超えた後も堅調な展開が続き、高値を更新している。そして、先週末にC点が位置する時間帯に到達して同事線に似たローソク足が出現した。
次の注目日は、6月4日前後である。
A点水準:約135円50銭
B点水準:約123円
C点水準:約131円
<今週のポイント>
C点に注目したい。先週末にC点が位置する時間帯に到達した。したがって、C点が位置する時間帯が変化日となり、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになるからだ。故に、週明けの動きには注意をしたい。
CDラインにも注目したい。堅調な展開が続くのであれば、右肩上がりのCDラインが下値支持線となることが求められるからだ。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で132円90銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。B点が位置する時間帯を通過した後も上昇は続き、上値抵抗線であるACラインを超えてきた。また、下値支持線としてCDラインが控えているからだ。この場合、135円台乗せが意識されよう。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性もある。C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性がある。しかも、先週末には同事線が出現している。そして、上値抵抗線としてADラインが存在しているからだ。この場合、132円を割り込んでいくことが考えられる。
豪ドル/円 もち合いが続いている
<先週の動き>
節目の水準であるAEラインを挟んでのもち合いが続いている。先週末にかけて陽線が続きAEラインを放れるのかと思いきや、先週末にはAEラインに引き戻されて取引を終えている。
次の注目日は、6月2日前後である。
A点水準:約84円50銭
C点水準:約79円50銭
<今週のポイント>
引き続きAEラインに注目したい。豪ドル円の節目となっているAEラインからどちらの方向に放れていくのか。これほどもち合いが続いているということは放れた場合の動きも大きくなることが考えられる。
D点にも注目したい。D点が位置する時間帯が変化日となり、新しい流れが出てくる可能性があるからだ。特に、来週は他の通貨等でも変化日が集中していることから要注意である(ドル円を参照)。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で85円10銭を超えることである。
<今週のメインシナリオ>
上値の重たい展開が続いている。AEラインに絡んだ動きを見せているものの上放れることが出来ないでいる。また、右肩下がりのBEラインが上値抵抗線として存在しているからだ。
<サブシナリオ>
堅調な展開に移行する可能性はある。節目のAEラインの上方を推移している。また、右肩上がりの下値支持線CEラインが控えているからだ。この場合、86円台に乗せていくことになろう。
Next: ポンド/円 上昇トレンドは続く
ポンド/円 上昇トレンドは続く
<先週の動き>
ABラインを超えて真横に描き足された新しいペンタゴンの中に入ってきたポンド円は値を下げることなく横這いで推移していた。そして、右肩下がりのBCラインに到達するとBCラインをブレイクするとともに、大きく上昇。155円台に乗せてきた。
次の注目日は、6月2日前後である。
A点水準:約142円40銭
B点水準:約160円
C点水準:約148円
D点水準:約153円
<今週のポイント>
C点に注目したい。C点が位置する時間帯を通過する。したがって、C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わるのか否かがポイントになるからだ。また、6月2日前後に注目日が集中していることからも目が離せない(ドル円の『今週のポイント』を参照)。
BDラインにも注目したい。上昇トレンドが続くのであれば、右肩下がりで上値抵抗線として存在しているBDラインを超えていくことが求められるからだ。逆に、越えることが出来ないのであれば、調整に入る可能性が出てくる。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で154円15銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
上昇トレンドが続いている。上値抵抗線BCラインを超えてきている。また、下方には右肩上がりの下値支持線CDラインが控えているからだ。この場合、157円を意識した動きが考えられる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性はある。C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性がある。また、BDラインが上値抵抗線として控えている。そして、先週末には同事線が
出現しているからだ。この場合、153円を割り込む可能性が出てこよう。
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2021年5月30日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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