シンガポールがゼロコロナ政策を転換して「共存」を打ち出しました。いまだに「生命第一」の日本は、世界で最も経済回復が遅れる可能性があります。(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)
ゼロコロナ戦略を転換したシンガポール
シンガポールがコロナ戦略を転換するという報道に目が止まりました。
これまでシンガポールでは、ゼロコロナ戦略を徹底していました。しかし、先日、首相が方針転換の演説を行っています。
「いつまでもロックダウンを継続するわけにはいかない。今後はコロナ共存でいく。国民にはマインドセット(心構え)の転換を求める」といった内容でありました。
死者が少しでも出ると“生命軽視だ”と批判の嵐になる日本は、コロナ回復が最も遅れる可能性があります。
「生命第一」の日本は経済回復が最も遅れる
個人的には、日本のコロナ対策は世界の中でもかなり優秀と考えていますが、一方で、今後の回復については、先進国内で最も遅くなる可能性が高いと見ています。
その理由は、コロナで死者が少しでも出るとマスコミで大きく報道され、絶対的な対象と見なされ続けるからです。「コロナ対策=生命を守る」となっています。
経済はダメになっても、とにかく「生命第一」ということで、他のあらゆることは犠牲になってもやむなし、という認識です。
もちろん、いずれ期間を経れば、こういった認識も薄れていくでしょう。現代のクルマ社会の中、悲惨な交通事故をゼロにするために「クルマの所有禁止!」と言う人は、さすがにいないでしょう。
それと同様に、コロナもいずれ、インフルエンザのような扱いにはなるでしょう。
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韓国に先を越されたシンガポールへの隔離なし入国
それでも、シンガポール、アメリカ、イタリアをはじめ、すでに国境も開放する方向に向かっています。ワクチン接種証明があれば、自由に行き来できる体制を実現済みか、近々実現する国々が出てきています。
それらの国と比べると、日本はまだまだ先となりますね。
あと、海外旅行についても、シンガポールについては、日本人の隔離無し入国はまだ先となり、韓国に先を越されました。理由は、海外から日本に入国する場合、ワクチン接種済みであっても隔離を要するからです。
外交は互恵関係が基本ですから、この点も残念ですね。
コロナ初期は中国からでも自由入国。日本のチグハグ対応に世界が疑問
思い起こせば、2020年1月、コロナ騒ぎが始まった頃の日本はどうだったかと言えば、発生源とされた中国からでも自由に入国できました。
後になってから批判されたものですが、今は逆に、ワクチン接種済みでも隔離されるのですから、どうみてもチグハグで、理解不能であります。
本題とは外れるので、また後日に書きたいと思いますが、海外の富裕層向けに、完全隔離のツアーを企画すれば、バカ売れすると思いますがね。安全対策にはコストは掛かりますから、通常の5倍以上の料金でやれば良いのですが、海外旅行したいお金持ちからすれば、何ていうこともないです。
『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2021年10月10日号)より
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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