マーケットはFOMC後にどうなるのか?これがみなさんの疑問でしょう。ウクライナ情勢などは、ほとんどマーケットの大勢には影響を及ぼしていません。いま金融緩和はどうなっているのかということを考えれば、カンタンです。(『角野實のファンダメンタルズのススメ』)
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プロフィール:角野實(かどの みのる)
大学卒業後、金融機関に10年ほど勤務。独立して投資家の道へ。現在は企業経営者として活動、FX関連の執筆を多数行っている。
ウクライナ情勢の分析は無意味
「マーケットはFOMC後にどうなるのか?」これがみなさんの疑問でしょう。
何度も言いますが、ウクライナ情勢などはほとんどマーケットの大勢には影響を及ぼしていません。この影響を反映するのは、侵攻が始まった2月24日から少なくても1か月後、つまり4月に入ってからの話なのです。
ですから、ウクライナ情勢の分析などしても、確たる数字が出ていませんので、分析しても仕方がないものなのです。ただ、あまりにもデタラメな解説をしている人が多いので、書いているだけの話です。
プーチンの行動はオラウータンと一緒です。ともかく大根役者を引きずり降ろすまで、侵攻は続くでしょう。大根役者の運命は悲惨なものだと私は考えています。
アメリカとイランの交渉が過去にまったくうまく行かなかったのと同様に、バイデンはプーチンに負け続けるでしょう。
結局、西側にいる私たちは、日本の帝国陸軍が連戦連勝のニュースに騙されたのと同じような状況である可能性が高いよ、と言っているのです。
短期的には西側有利なのかもしれませんが、長期でみればロシアの方が圧倒的に有利です。
マーケットはFOMC後にどうなるのか?
このように因果関係を分析すると、FOMC後のマーケットなど非常にカンタンな話です。
つまり、いま「金融緩和はどうなっているのか」ということを考えます。テーパリングは終了間際といえ、まだ金融緩和拡大の状況です。バイデンはまだBBB(ビルド・バック・ベター)法案を通そうとしていますから、マネーはじゃぶじゃぶ状態なのです。
それを、FOMCでの0.25の利上げ、テーパリングの完全終了ということになれば、マーケットはどうなるのか?ということです。
金融緩和をやめて引き締めに転じるので、マーケットは下方向がさらに加速するだけの話なのです。
なのに、専門家と称する株式アナリストなどは「買い、買い」とか、うるせーとしか思いません(笑)。何を根拠に上がると言っているのかわかりません。
原油やエネルギーが下がる?下がるわけないでしょ。
日経が目先の底を打った?所詮、窓埋めをしているだけの話です。まだまだ売られることを暗示しているのに、何を根拠に目先の底なのか、さっぱり、私の頭が悪すぎるから理解できません。
ドル円にしても、おそらく頭です。円がこれ以上、売られる根拠があまりないのです。ただ、ちっとも円は言うことを聞かないので、聞く耳は半分以下にしておいてください。
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本番は利上げ後。怖いのは急落時に中銀の「事後策がない」こと
要は、本番はまだまだこれからであり、金利上げで本番が始まるということです。
急落しすぎた場合、パウエルはまた金融緩和を行うのですか?できませんよね?インフレが余計にひどくなるということです。
つまり、事件が起こって急落が起こった際には、パウエルや世界の中銀は、その下げ足を止める手立てがない……ということを言っている人は誰もいません。
パウエルなどは冷静に話をしていますが、これで急落したら、「二の矢」がないのです。これが、今年の一番、怖いことです。
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『角野實のファンダメンタルズのススメ』(2022年3月11日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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