マネーボイス メニュー

なぜナスダック積み立て投資が最強と言えるのか?10種の米国主要株価指数で見える世界のトレンド=元外資系レジェンズ「Team xoxo」

日本株で勝ちたければ、米国株を知ることから始めるのが近道です。株式投資のトレンドは、米国株、日本株、世界株と連動性が高く、米国株を理解することで相場の方向性がハッキリつかめるようになるからです。それは、デイトレでも、長期の資産運用でも同じこと。今回は米国株を見るにあたって、見るべき指数とそのインプリケーションをお話します。これをみれば、株式投資で特に「ナスダック100」に長期積み立て投資するのが有効なワケも見えてくるでしょう。(『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』ロン)

※有料メルマガ『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』好評配信中!ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:Team xoxo
元外資系金融機関出身3人で結成した『あなたに寄り添う』をテーマに金融リテラシー向上で人生を楽しむお手伝いを目標にするチームです。

かえるさん:証券歴27年だがTeam xoxo代表兼癒し担当。サラリーマン生活のそのほとんどが欧米外資系証券だが実は大手日系証券会社出身。地方個人営業から外資系証券でのマネジメント業務までありとあらゆる証券業務を日本とロンドンで経験。趣味は食とクルマ。

ロン:証券業界歴37年でTeam xoxoの精神的支柱兼ご意見番。セールストレーダーとして外資系証券の第一線で活躍。スモールキャップアナリストがキャリアスタート。それゆえに銘柄発掘と企業分析が得意。趣味はスキー、ランニング、登山とベイスターズ。

JB:業界歴20年以上でTeam xoxo唯一のバイサイド出身。日系・外資系資産運用会社におけるグローバル株式ファンドマネジャー経験。現在は軸足の半分を海外に置き、個人投資家や中小企業支援。保守的取引と積極取引のバランス感覚に定評。

「日本株で勝ちたければ、米国株を知ることから」

当メルマガを配信しているxoxo投資部では、「日本株で勝ちたければ米国株を知ることから始めよう!」を掲げています。

株式投資のトレンドは、米国株、日本株、世界株と連動性が高く、米国株を理解することで相場の方向性がハッキリつかめるようになるからです。それは、デイトレでも、長期の資産運用でも同じことです。

前回のメルマガでは、iPhoneがグローバルスタンダードになり、アップルの生産動向が中国、台湾、日本などアセンブリーや主要部品を提供している会社に大きな影響を与え、関連企業は業績も株価も連動するという話をしました。

アップルの生産動向や業績動向を見ないことには、テクノロジー系の株の投資の流れがつかめません。

今回は米国株を見るにあたって、見るべき指数とそのインプリケーションをお話します。これをみれば、株式投資で特に「ナスダック100」に長期積み立て投資するのが有効なワケも見えてくるでしょう。

日本株で短期トレードやスイングトレードにもかなり有効です。

アップル、中国ロックダウンの影響で最大1兆円の減収も

前回メルマガのアップルの話をフォローするニュースが出ました。中国がコロナでのロックダウンとゼロ・コロナ政策で経済が停滞しています。その影響でアップルの売上が1兆円減る可能性があるようです。
※参考:アップル、中国封鎖ショック – 日本経済新聞(2022年5月14日配信)

アップル製品の大半は、中国や台湾の受託製造サービス(EMS)企業が請け負います。代表的なのが、シャープを救済した鴻海精密工業(FOXCONN)です。

日本経済新聞の報道で、4月からの工場停止ですでに新製品出荷が2ヶ月遅れで、アップルの4~6月期の売上が最大で1兆円ほどぶっ飛ぶ可能性があると報道しました。

APPLE INC<AAPL> 日足(SBI証券提供)

上記チャートを見ればわかりますが、アップルは4月29日に好決算を発表し、5月上旬にかけていったん戻します。しかし、中国のロックダウンの厳しさが報道されるにつれて、株価は年初来安値に突っ込みます。

アップルの決算や株価をみていれば、この間に日本や中国、台湾、韓国などのアップル関連の銘柄やテクノロジー銘柄に買いは入れにくい状況がかわるでしょう。ショート戦略をとれる人なら、売りを入れるチャンスもあったはずです。

ただ、紹介した日経のような報道が出ると株式市場は悪材料出尽くしで株価が反発することがあります。14日の日経報道と14日のアップル3%高は十分に予想出来る動きでした。

Next: なぜ「ナスダック100」への長期積み立て投資が最強と言えるのか?



NYダウ、S&P500、ナスダックの主要3指数をまずチェックする

米国市場は日本の夜中ですので、普通の投資家はリアルタイムで見ている人は多くはないと思います。朝起きて米国株をチェックする見方を紹介します。筆者(ロン)が証券会社30年で必ずやっていたルーティンですし、当メルマガで毎朝配信している「xoxo投資部朝会」のポイントは、こうしたトレーダーの視点を要約しています。

NYダウ、S&P500、ナスダックの主要3指数をまずチェックします。プラスマイナスも重要ですが、指数をチェックするうえで大切なのは「モメンタム」です。騰落率にバラツキがある場合は、その理由。さらに、その指数の動きを牽引した主役の銘柄がなんであったかなどを確認します。これだけで、その日の東京市場の動向がかなり読めます。

たとえば、5月13日の東京市場は日経平均が678円も上げました。これは前12日のNYダウが103ドル安と7日連続安で年初来安値を更新したことから考えると違和感があります。7日間で34,061ドルから31,730まで2,331ドルも下げていました。新聞やメディアは悲観が相次ぎました。SNSでは「レバナス、含み損」「レバナス投げた」等の嘆きも増えていました。

しかし、前日のダウは103ドル安ですが、一時600ドルを下回る下げから引け前1時間だけで500ドル戻しているのです。モメンタムでは完全に上向きです。しかもナスダックは小幅ながらプラスでした。何か大きな変化が市場にあったと言わざるを得ません。

そのあたりを探ると、引け前1時間で大手IT株に大口の買いが入り始めたこと、ARKKのイノベーションETFが投げ売りでとんでもない大商いをしている等、相場の転換期に起きやすい変化が見えていました。まだ下げ止まったかどうかはわかりません。ただ相場に変化が生まれてきているのは確かです。

米国主要株価指数を見るだけで、かなり相場が見える

米国の株価指数を細かくチェックしたところで、毎日投資に有効な結論が出るわけではありません。ただ、投資家としてトレーダーとして市場の変化を少しでも気がつけるようになります。そうした積み重ねが相場の大きな転機をつかめるようになるコツです。

投資家やトレーダーは評論家ではありません。「NYダウが7連敗ですから今は投資を控えましょう」のような後講釈には意味はありません。市場の中にいるからこそ得られるヒントを大事にしています。ファンダメンタルズをベースにそのヒントを活かしながら投資ライフを楽しみながら継続することに意味があると思います。

そういったトレーダーの感覚を当メルマガで毎朝配信している「xoxo投資部朝会」では、わかりやすくいくつかのポイントに凝縮してお伝えしています。毎日米国市場をチェックする余裕のない人に少しでも応援します。もちろん、相場を読み違えることもあります。しかし、あくまで解説でなく、投資に役立つ気づきや分析を続けることで一番大事な経験値を高めることができるはず。「xoxo投資部朝会」は筆者(ロン)が外資系証券時代のセールストレーダーだった頃から、何十年も続けて、その情報を機関投資家や社内に送り続けていたものと同じようなものです。ぜひ活用して、どんどん質問してください。むしろ相場について話し合いたいです。

米国主要株価指数10種の特徴を掴もう

今回は、下記の米国指標を少しずつ理解していきましょう。

<NYダウ>

・厳選された世界的な優良株30銘柄のみで構成
・グローバル企業が多いため世界景気、世界株の指標にもなる
・数年に一度、産業構造の変化などに応じて銘柄入れ替えをする
・単純平均で算出しているので値嵩株のウエイトが高い(アップルなど値嵩株の分割の影響は大きい)
・ゴールドマン、JPモルガン・チェース、VISAなど比較的金融のウエイトが高い
・キャタピラー、ハネウェルなど景気敏感株のウェイト比較的高い
・ホームデポ、マクドナルドなど消費関連のウェイトも比較的高い

<S&P500>

・米国企業のみ500銘柄で構成
・浮動株比率50%以上、4四半期連続で黒字維持が条件
・時価総額で算出するので大企業のウエイトが高い
・機関投資家のベンチマークになることが多い(日本のTOPIXに相当)

<ナスダック総合指数>

・ナスダック上場のすべての銘柄対象
・時価総額で算出するので巨大IT系企業のウエイトが高い
・海外企業、赤字企業もOKでグロース系の指数の代表
・ハイテク比率、バイオ比率が高い
・グロース系で高PER株が多いため金利上昇局面で売られる
・現在は日経平均との連動性はナスダックのほうが高い

<ナスダック100>

・ナスダック銘柄から金融セクター以外で時価総額上位100が基本
・時価総額ウエイトゆえにGAFAMTのウェイトが非常に高い
・毎年12月に銘柄入れ替え行うので時価総額が伸びてきた会社が常に採用
・赤字企業でもグロースなら採用
・海外企業もナスダック単独上場なら採用
・常に銘柄入れ替えをして時価総額が増えた企業を採用する
・「真のグロース指数」と言え、この指数を長期積み立て投資するのは理にかなう

Next: まだある注目の米国株価指数。チェックすれば相場の全体像が見えてくる



<FANG+指数>

・主力IT銘柄10銘柄で構成
・構成銘柄:メタ(旧フェイスブック)、アップル、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)、アリババ、バイドゥ、エヌビディア、テスラ、ツイッター
・ナスダック以上に主力IT系銘柄の動きがよく出る

<フィラデルフィア・セミコンダクター指数(SOX指数)>

・半導体関連の30銘柄で構成
・半導体、半導体製造装置(SPE)など幅広く採用されている
・個別銘柄の騰落率を追うことで、半導体関連でも市場の中心銘柄がわかる

<SOX構成銘柄の騰落率一覧(INVESITING.com)>

※参考:Philadelphia Semiconductor Index 株価指数 – Investing.com

<ラッセル2000<RUT>>

・小型株指数
・日本の小型株の指標にもなることが多い

<VIX指数>

・S&P500のボラティリティ指数
・S&P500のプットオプションみたいなもので恐怖指数とも言われる
・ナスダックのボラティリティ指数VXN指数にも注目
・日経平均のボラティリティ指数との連動性も高い

<CSIオーバーシーズ・チャイナ・インターネット指数 <H11137>>

・米国に上場している中国IT系企業で構成
・構成銘柄: アリババ、テンセント、バウドゥ、JD.com、メイトゥアンなど
・中国株、特に香港や中国IT系企業との連動性高い
・日本のソフトバンクグループとの連動性高い

<米国市場でトレードされる日本株のETF>

・米国市場でトレードされている日本株の主要ETFは2本
・iShares MSCI Japan ETF
・WisdomTree Japan Heaged Equity Fund
・騰落は夜間の日経先物の動きに連動します
・外国人の日本株買いが入っている時は出来高が膨らみます

次回は、セクターや銘柄に落としていくつもりです。質問どんどんお待ちしています。

続きはご購読ください。初月無料です

<初月無料購読ですぐ読める! 5月配信済みバックナンバー>

※2022年5月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。

2022年5月配信分
  • xoxo投資部朝会:原油、金利、ドル円の動きからは底打ちとは言いづらい(5/16)
  • 週刊xoxo アルゴアルゴというけれど ナスダック積み立て投資が最強なワケ マトリックス好き必見?(5/15)
  • xoxo 投資部朝会: ナスダック小幅反発も今週下落なら10年ぶりの6週連続安(5/13)
  • xoxo 投資部朝会: CPIはネガティブサプライズ 資源からコアへ波及か?(5/12)
  • xoxo 投資部朝会: ソニー好決算でADRでは1%高 分割発表の任天堂もしっかり(5/11)
  • xoxo 投資部朝会 明日のCPIでインフレはピークアウトの可能性も(5/10)
  • xoxo 投資部朝会(2022年5月9日)米中小型グロースに投げ売り目立つ マザーズ不安継続?(5/9)
  • 週刊xoxo『暗黒の個人営業時代』株価暴落時の投資アドバイス 効率的な資産形成ってどうやったら良いの?(5/8)
  • xoxo 投資部朝会 LYFT30%安、ショッピファイ15%安、忍び寄る企業業績懸念でダウ一時1300ドル安(5/6)
  • xoxo投資部朝会 2022/05/02(5/2)
  • Team xoxo 2022年5月1日 Team xoxo始動(5/1)

いますぐ初月無料購読!


※有料メルマガ『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』好評配信中!ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

image by:Goran Vrhovac / Shutterstock.com

元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』(2022年5月15日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報

[月額1,980円(税込) 毎週日曜日(年末年始を除く)]
元外資系金融機関出身3人で結成した『あなたに寄り添う』をテーマに金融リテラシー向上で人生を楽しむお手伝いを目標にするチーム「Team xoxo」です。投資に関する情報はもちろん、皆様の好きなことや興味深いと思うこと、考えさせられることなどを発信していきます。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。