マネーボイス メニュー

「円安だから米国株に投資しない」はもったいない。為替は無視して株価が下がった時に投資するのが王道=川畑明美

米国株やETF投資をこれから始めようとする人は、今の円安の状況を気にしているかもしれません。でも為替の心配は無用で、株価を基準に普通に購入すれば大丈夫。その理由を説明します。(『教育貧困にならないために』川畑明美)

【関連】仕事は60歳でスパッと辞めよ。人生100年は嘘、死ぬ間際に後悔しない「FIRA60(ファイラ60)」の人生プラン=榊原正幸

プロフィール:川畑明美(かわばた あけみ)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。

円安だから米国株投資できないは本当か?

米国株や米国のETFの投資方法を教えていると「今は円安なので投資できない」と、いう方が多いです。

ドルが高いので今購入したら損してしまうと思っているのでしょう。

ですが、それは本当なのでしょうか?

税金のことも考えて欲しいのです。

1ドル134円とかなりの円安水準ですが米国株は値を下げています。

NYダウも880ドルも下がっています。

例えば1ドル=135円の時に株価1ドルの株を1万株買ったとしましょう。

3年後株価は、1.5ドルに上がっていましたが、1ドル110円まで円高が進んだところで売却した場合です。

税金は、円建てで考える必要がありますから売却時は、

1.5ドル×1万株×110円=165万円です。

購入時も円建てで考えてみましょう。

1ドル×1万株×135円=135万円です。

利益は、30万円になります。

為替の利益も課税される

もしも為替が変わらず売却時も135円でしたら、売却時の価格は1.5ドル×1万株×135円=202.5万円です。

課税される金額が37.5万円も変わってくるのです。

3年で株価が1.5倍になることは、珍しいことではありません。

為替の影響よりも株価の上昇の方がリターンが高いのですから、あまり為替のことは考えなくても良いのです。

Next: 為替差益は必ず課税される。株価が下がれば購入すればいい



為替は無視。株価が下がった時に購入すればいい

もちろん円高の時にドルを円にしておけば、その分為替の利益もあります。

ですが、円をドルに変え、しばらく保有した後、そのドルで米国株を購入した場合、円を米ドルに変えた後、米国株を購入するまでの間に為替差益があれば、その為替差益について課税されることになります。

利益が出ていれば、必ず税金は課税されます。

もちろん利益が出た方がいいのですが、株価が下がっても為替益があると税金が課税されるケースもあります。

要するに株価が下がっている時に購入する方が大事ということです。

【関連】無駄の塊「生命保険」なぜ欧米より3倍も高い?保険会社のボッタクリと偽りの“相互扶助”に気づけ=神岡真司

【関連】天才投資家ジム・ロジャーズは「現金はゴミ」の時代に何を買う?3つの投資先を明言=花輪陽子

【関連】キャッシュレスで詰む高齢者たち。上級国民以外はクレジットカードを作れない…どう対処する?=岩田昭男

image by:aslysun/ Shutterstock.com

教育貧困にならないために』(2022年6月13日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

無料メルマガ好評配信中

教育貧困にならないために

[無料 ほぼ日刊]
人生で二番目に大きな買い物は、子どもの教育費。教育費を意識して貯蓄していますか?「実はコレだけ必要です」から、「学資保険でまかなえるのか?」「目減りしない資産管理」「我慢しない節約」「ゼロから稼ぐ方法」までを調べて実践したことを紹介しています。教育ローンに頼らず、老後資金も確保できる教育費の貯め方を伝授します。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。