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思考スピードが劇的に向上「問題解決フレームワーク作成&活用法」をゼットスケーラー日本・アジア代表の金田博之氏が実体験から解説

仕事で行き詰まったとき、問題解決の近道となるのが「フレームワーク」の活用です。スパゲティのように複雑に絡み合った問題を、いかにシンプルに分かりやすく構造で示して解決の手段をリードできるか。それが経営リーダーの力量とも言えます。今回は「思考スピードを劇的に向上する 問題解決フレームワーク作成&活用法」について、ゼットスケーラー日本・アジア代表の金田博之氏が解説します。(『ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者が教える「金田博之のグローバル・ビジネススキル最前線」』)

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※本記事は有料メルマガ『ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者が教える「金田博之のグローバル・ビジネススキル最前線」』2022年6月20日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:金田博之(かねだ ひろゆき)
世界MBAランキング首位のINSEAD卒業。1998年、外資系大手ソフトウェア企業のSAPに新卒入社。30歳からマネジメントを歴任、7年連続グローバル・トップタレント選出。 2014年、日本の大手製造・流通企業ミスミグループでGMとしてグローバルDX新規事業を推進後、最先端AI/チャットの外資系IT企業、ライブパーソン(LivePerson、NASDAQ上場)の代表取締役に就任。3年間で毎年300%超成長(アジア全体売上の76%)。 2020年12月、クラウド型ネットワークセキュリティのトップ企業ゼットスケーラー(Zscaler、NASDAQ上場)にて、日本を含むアジア全体を統括する代表取締役に就任。 セミナー、企業、大学等で講師経験10年以上、受講者のべ5,000名以上。日経BP、東洋経済ほかメディア掲載多数。バンドはボーカル担当、毎回100名超のワンマンライブも開催。

※2022/7/9(土)朝10時よりLIVE配信予定『チームを効果的に管理・育成する「SKILL&WILLマトリックス」』。チーム全体を俯瞰して効果的に部下を管理育成する手法について、ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者の金田博之氏が実体験を踏まえて解説します。視聴方法はこちらから。

思考スピードを劇的に向上する「問題解決フレームワーク作成&活用法」

皆さんこんにちは。金田です。当メルマガの6月配信分では、全4回にわたって「思考スピードを劇的に向上する問題解決フレームワーク作成&活用法」を解説しています。今回は、第3回(6/20号)の内容をご紹介いたします。

まず、今回のテーマで学んだことを振り返ってみましょう。

<第2回(6/13号)の振り返り:なぜフレームワークが重要?>

第2週目となる前回は、フレームワークについて詳しく解説しました。

まず、なぜフレームワークが重要なのかと言いますと、思考を体系化し俯瞰して見ることができるからです。

目の前に、スパゲティのように複雑に絡み合った問題がある時。自分視点で挑んでも思考が複雑化し、「目の前の部分」ばかりを見て多くの失敗をしてしまいます。

でもフレームワークは先人たちの知恵が体系化されていますから、その型を身に着けた自身の思考も体系化し、「問題全体」を俯瞰して見ることができます。その結果、思考スピードが速く確実になりますね。

このように重要な役割を持つフレームワーク。その定義は人によって様々だと思いますが、私は「法則を持ち、単純化された、思考パターン」と定義しました。

例えば、これまで当メルマガでお伝えしてきた「3C分析」「イノベーター理論」「変革の8段階プロセス」などはすべてフレームワークです。

共通しているのは、複雑に絡み合う問題や課題を「シンプルに分かりやすく単純化」して体系化していること。単純化することでチーム全体に共有しやすくなりますから、フレームワークは結果的に組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。

では、このように様々なことを可能とするフレームワークには、いったいどんな力があるのでしょうか?

答えは、「パターン認識による条件反射」です。

まずは、様々なフレームワークを学び「型」を身に付けます。そしていざ課題に取り組む時は、身に付けた「型」を活かして「この課題にはこう対策する」と条件反射で対応します。

これなら、課題1つ1つで毎回立ち止まってウンウン悩むよりも速くて確実ですよね。特に、不測の事態では明確な違いが出ます。自分視点で挑むよりも、フレームワークで先人たちの知恵を活用しましょう。

問題を「迷路」に例えた場合。自分視点での解決は、ただ無策に突っ込むだけと同義。でもフレームワークがあれば、迷路全体を上から眺めて道順を考えることができます。
※詳しい解説は有料メルマガをご購読ください →初月¥0で読む

リーダーにとってのフレームワーク

第1週目ではフレームワークの価値を、第2週目ではフレームワークとは何かをお伝えしました。

では、リーダーにとってのフレームワークとは何でしょうか。

このメルマガを読んでくださっている皆さんは、きっとこれからリーダーとして活躍する、あるいは既にリーダーとして組織を引っ張っていると思います。

なので、リーダーにとってのフレームワークを以下のようにまとめてみました。

リーダーに求められる課題は、「本質を見抜いてそれを切れ味鋭い言葉で発信する」です。

まず第一に【なぞ解き】をしましょう。スパゲティのように複雑に絡み合った問題を単純化します。

続いて【説明】をします。ただ淡々と説明しても意味がありませんから、「シンプル」に「熱く」語りましょう。

そして【行動束ね】です。問題が単純化されていないと人はバラバラですし、思考もスパゲティのようになってまとまりません。

でも【なぞ解き】と【説明】ができれば、単純になった問題解決に向けて人々の行動を「集中」させることができます。

では、これらの課題を解決するリーダーの力は何か?

私は、経営リーダーの力量は「なぞ解き」能力で決まると思います。皆が悩んでアレコレ話し合いを続けるような複雑な課題を、「これってこういうことじゃないの?」と鋭い切れ味の言葉で言い切る。人より先に導くのがリーダーです。

そして、決め手となる「原因」と「結果」、あるいは「根本」や「本質」は速やかに抽出しましょう。ここで決め手になるのが単純化です。単純化できなければ、根本や本質を見抜く視点には立てません。もちろんフレームワークの「引き出し」が多い人は組織の即決行動を迅速化できますね。

つまり強いリーダーに求められる最大の能力は、誰よりも速く問題の本質を見極め、それを明快に説明し、組織を動かすこと。これに尽きます。そのためには、フレームワークが豊富であることが最大の要素です。

「強いリーダーは必ず強いフレームワークの発信者」と言われますし、私自身もそれを体感しています。

Next: どうすれば「強いリーダー」になれるのか?フレームワークの活用と作成



フレームワークの活用と作成

では、リーダーがフレームワークを活用し作成する手順はどうなっているのか。

以下の図で整理してみました。

混沌とした状況・問題がある時。行うのは「単純化・抽象化」の蓄積です。

<ステップ1:単語化>

まずはステップ1『単語化』。問題に対する「これって結局こういうことじゃないの?」や「要は〇〇でしょ?」という言葉を『単語』として蓄積しましょう。

いきなり自分で単語化することが難しければ、まずは吸収する。様々なフレームワークを学ぶほか、経験豊富な上司の口癖や、社内でずっと言われ続けている単語もフレームワークです。なのでまずはそれらを吸収したうえで、自分なりの言葉を見つけるのも手です。

まずは『単語』として蓄積したフレームワークを応用して解決を目指しましょう。

<ステップ2:構図化>

続いてステップ2『構図化』。『単語』で解決できなければ、さらに単純化・抽象化して『構図』にしましょう。

たくさん蓄積した『単語』を、図やフローチャートとしてまとめます。レベル1が「文字にする」なら、レベル2は「イメージにする」ですね。

<ステップ3:概念化>

さらに単純化・抽象化すると、ステップ3の『概念』化。ここまで行くとさすがに社長レベルですし大きな話になるので割愛しますが、「単純化・抽象化」を突き詰めていった先が『概念化』です。

まずは成功者のフレームワークを活用することから

ということで、「最初は流通しているフレームワークを使う。そのうち自分なりのフレームワークを作る」のが活用と作成の手順です。

ちなみにこの図は、私がミスミ時代の三枝匡さん(当時の会長)から学んだ図です。以前もお伝えしましたが、三枝さんは私にフレームワークを教えてくれた人物で、若いときの私は三枝さんの書籍を何冊も読んでフレームワークを学びました。

三枝さんの書籍はこちらから確認できます。ご興味があればぜひ手にとって読んでみてください。

皆さんは当メルマガで多くのフレームワークを吸収していますから、まずは活用してください。そして、やがては自分自身でフレームワークを作ることを目指していただきたいと思います。

Next: どう仕事に活かす?ケーススタディ「金田のフレームワーク例」



ケーススタディ「金田のフレームワーク例」

リーダーにとってのフレームワークを知っていただいたところで、ケーススタディとして私のフレームワーク例を見て学んでいただきましょう。

下の図は、私の独自フレームワークである「タスクフォース実行」です。

タスクフォースは、やることがたくさんあります。でも、私はこれらを「30日、60日、90日」「初速、加速、パターン化」という言葉レベルで単純化しました。そしてこのように「構図」にしてまとめました。この構図を常に頭の中に持っておくことで、私は常にタスクフォースを牽引できる。あるいはタスクフォースのリーダーをサポートできます。

このように「単純化して構図にまとめる」ことができれば、複雑な問題や課題をシンプルに俯瞰してチーム全体で取り組めます。

次号では、これまでお伝えしてきたことを「3つの着眼点」「一流、二流、三流の違い」でまとめ、皆さんの質問に回答して締めます。

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  • 【第221号】思考スピードを劇的に向上する「問題解決フレームワーク作成&活用法」【2/4】(6/13)
  • 【第220号】思考スピードを劇的に向上する 問題解決フレームワーク作成&活用法【1/4】(6/6)

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ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者が教える「金田博之のグローバル・ビジネススキル最前線」』(2022年6月20日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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2017~2020年に4年連続でまぐまぐ大賞「キャリアアップ部門」受賞。40代現役経営者かつビジネス書著者(累計10冊)の人気メルマガ。●SAPで30歳からマネジメント歴任、7年連続グローバルトップタレント●ミスミグループGMとしてグローバルDX新規事業を推進●現在はサイバーセキュリティ市場を牽引するゼットスケーラー社(NASDAQ: ZS)で日本・アジア全域を統括する代表取締役超リアル・超実践的・超現場目線な体験とスキルを最速配信。まぐまぐ!Live視聴や公式LINEで直接質問もOK(読者限定)。あなたの仕事速度が10倍以上に!評価・年収・プライベートの充実度もアップ!

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