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iPhone、LINE、TikTok…なぜこんなに普及した?「イノベーター理論」とマーケティング戦略の実践例をゼットスケーラー日本・アジア代表の金田博之氏が解説

Apple、LINE、TikTok、UBER、airbnb…これらの企業やサービスはどれも皆さんにとって当たり前のように普及していますが、どのようなマーケティング戦略で人気を獲得したのでしょうか。新規事業のスタートアップの時は、とにかく「手当たり次第に手広く」「とりあえず有名どころの大企業に」アプローチするという発想になりがち。しかしそれでは、なかなか結果が出にくいのです。その理由は、商品やサービスを市場に浸透させる際に生じる障害である「キャズム」に当たってしまい、そのキャズムを乗り越えるのが難しいから。今回は有名企業も実践する「イノベーター理論」と「キャズムを乗り越える戦略」について詳しく解説します。(『ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者が教える「金田博之のグローバル・ビジネススキル最前線」』金田博之)

※本記事は有料メルマガ『ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者が教える「金田博之のグローバル・ビジネススキル最前線」』2022年4月11日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:金田博之(かねだ ひろゆき)
世界MBAランキング首位のINSEAD卒業。1998年、外資系大手ソフトウェア企業のSAPに新卒入社。30歳からマネジメントを歴任、7年連続グローバル・トップタレント選出。 2014年、日本の大手製造・流通企業ミスミグループでGMとしてグローバルDX新規事業を推進後、最先端AI/チャットの外資系IT企業、ライブパーソン(LivePerson、NASDAQ上場)の代表取締役に就任。3年間で毎年300%超成長(アジア全体売上の76%)。 2020年12月、クラウド型ネットワークセキュリティのトップ企業ゼットスケーラー(Zscaler、NASDAQ上場)にて、日本を含むアジア全体を統括する代表取締役に就任。 セミナー、企業、大学等で講師経験10年以上、受講者のべ5,000名以上。日経BP、東洋経済ほかメディア掲載多数。バンドはボーカル担当、毎回100名超のワンマンライブも開催。

※2022/5/14(土)朝10時よりLIVE配信予定『思考スピードを劇的に向上する「問題解決フレームワーク作成&活用法」』。思考スピードを向上し、問題の本質と見極める思考フレームワークの作成と活用法について、ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者の金田博之氏が実体験を踏まえて解説します。視聴方法はこちらから。

新しい商品・サービスはどのように市場へ普及していくか

皆さんこんにちは。金田です。当メルマガの4月配信分では、全4回にわたって「イノベーター理論 – キャズムを超える顧客獲得戦略」をお送りしました。

第1週目(4/4配信号)では、「金田の体験談」から、イノベーター理論の概要と必要性をお伝えいたしました。まずイノベーター理論とは、簡単に言えば「新しい商品・サービスがどのように市場へ普及していくかを分析した理論」です。

新規事業のスタートアップの時は、とにかく「手当たり次第に手広く」「とりあえず有名どころの大企業に」アプローチするという発想になりがち。

しかしそれでは、なかなか結果が出にくいのです。その理由は、商品やサービスを市場に浸透させる際に生じる障害である「キャズム」に当たってしまい、そのキャズムを乗り越えるのが難しいから。

この「キャズム」を乗り越えるために、イノベーター理論を理解し、自社のステージ=狙うべき市場に合わせた戦略が必要だったのです。

今回の記事(4/11配信号)は、この「イノベーター理論」と「キャズムを乗り越える戦略」について、詳しく解説していきます。

イノベーター理論における「5種類の顧客層」

イノベーター理論とは、「新しい商品・サービスがどのように市場へ普及していくかを分析した理論」だとお話しました。

では、その市場には、どのような人たちがどれくらいの割合で存在しているのかを、まずは解説していきます。

<イノベーター(全体の2.5%)>

簡単に言えば、とにかく目新しさを求める先進的な人たちで、まだ誰も採用してない商品やサービスをまずは自分が試したい層です。

<アーリーアダプター(全体の13.5%)>

先進的な層です。イノベーターに似ていますが、イノベーターよりは後進的で、ある程度の前例が出来てから他の大勢の層よりも先駆けていく人たちですね。この層より先へ商品やサービスを普及させるためには、この層へのアプローチと戦略がとても重要になってきます。

<アーリーマジョリティ(全体の34%)>

すでにある程度の前例があり浸透している商品やサービスに飛びつく人たちで、どちらかと言えば保守的な層ですね。ここからは、前述の層と違って、目新しさはあまり響かなくなってきます。この層にまで商品やサービスを普及させると、競合企業が参入してきて激戦区になっていく場合もあります。

<レイトマジョリティ(全体の34%)>

さらに保守的な人たちで、世の中でいわゆる「当たり前」になっている商品やサービスを好んで採用する層です。このあたりの層は、価格等を重視します。なので、目新しさ重視のイノベーターやアーリーアダプターと同じようなアプローチをしても、なかなか難しいです。

<ラガード(全体の16%)>

最も保守的な層です。新しい商品やサービスが普及しきらないと、飛びつかない。もしくは、新しいモノに否定的だったり、最後まで受け入れないこともある人たち。この層へ対するアプローチは最も難しく、あえてこの層を狙ったアプローチをしても、費やしたお金と時間に対して成果は期待しにくいです。

Next: どうすればヒット商品を作れる?実践的なマーケティング戦略

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