イノベーター理論のモデル図
5つの層を知ったうえで、まずは下記のモデル図を見てください。
まず新しいモノを採用してくれるのは、目新しさを重視している「初期市場」の層。しかし目標は、「メインストリーム市場」まで普及させることです。
とはいえ、「初期市場」の層と「メインストリーム市場」の層では、価値観が違います。
初期市場の層は目新しさを重視しており、そこを伝えるアプローチが有効です。
しかし、メインストリーム市場の層に対して、同じように目新しさでアプローチをしても、なかなか上手くいきません。
何故なら、メインストリーム市場になると、普及率や低価格が重視されるから。逆に、目新しさは重視されません。
このように、初期市場とメインストリーム市場では明確な価値観の違いがあります。そして、この価値観の違いから「キャズム」と呼ばれる障害が生じます。
なので1つ大事なポイントは、「各市場に応じたマーケティング戦略」です。
キャズムを超えるには?
では、キャズムを超えてメインストリーム市場へ届かせるマーケティング戦略は何か?
それを説明するために、各層の特徴と求めるものを下図にまとめました。
このように、「キャズム」を境目にして価値観が全く違っていますから、それがそのまま大きな障害になっているわけですね。
アーリーアダプターまで顧客を獲得した我々が、どれだけがんばって同じようなアプローチをしても、アーリーマジョリティにはなかなか響かないのです。
戦略の1つとしては、メインストリーム市場の層が求めていることに応えること。例えば、目新しさを売りにするのではなく、とことん安さで勝負する。というのもやり方の1つではあります。
しかしこういった戦略よりも、アーリーマジョリティの人たちにもっと響くものがあります。
それは、簡潔に言うとアーリーアダプターの「口コミ」です。
保守的な層が求める「普及率」や「安心感」は、口コミで話題になっていることが解決に繋がります。
アーリーアダプターが求めているモノを的確に見極め、それに応じた価値の提供を行うことで、アーリーアダプターの人たちが我々の代わりに商品やサービスの価値を広めてくれるイメージですね。