fbpx

なぜ「DeNA」株価下落?ポケポケ依存から脱却できるか?長期投資家が注視すべきリスクと成長戦略=佐々木悠

今回は直近の決算発表で注目を集めたDeNA<2432>を取り上げたいと思います。DeNA株は、「ポケポケ」(ポケモンカードゲームアプリ)のリリース前から期待感で株価が上昇し、直近の決算発表で大きく動きました。期待して購入された方も多いと思いますが、今後も持ち続けるべきか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、大ヒットしている「ポケポケ」の現状と、それがDeNA株の今後の見通しにどう影響するのかについて詳しく解説していきます。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』佐々木悠)

【関連】なぜ住友ファーマ株が急騰?iPS細胞でパーキンソン病改善…長期投資の好機か=佐々木悠

プロフィール:佐々木悠(ささき はるか)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。

DeNA株価の推移:ポケポケへの期待と直近の下落

まず、DeNAの株価の動きから見ていきましょう。

ディー・エヌ・エー<2432> 日足(SBI証券提供)

ディー・エヌ・エー<2432> 日足(SBI証券提供)

昨年の7月、8月頃から株価が伸びてきました。この時期は、ポケポケの事前予約ランキングが好調だったことによる期待が高まっていたことが背景にあります。

そして、2025年1月頃には、第3四半期決算が発表されました。ポケポケは10月末(おそらく31日)にリリースされたので、この第3四半期決算には11月と12月の2ヶ月分の収益が含まれていました。この決算が好調だったことで、株価は大きく上昇しました。今後さらに良くなるのでは、という期待もあったようです。

しかしながら、直近の第4四半期(通期)決算が出たタイミングで、株価は下がってしまい、その後も下がり続けているという状況です。ただし、下がったとはいえ、まだ上がる前の水準よりは高い状況にはあります。

ゲーム事業とポケポケの動向

では、今回の決算はどのような状況で、市場はどのように反応したのでしょうか。

決算内容を見てみると、やはり最も注目されるのはゲーム事業、特にポケポケが含まれる部分です。

2025年3月期第3四半期のユーザー消費額(課金額)は946億円でしたが、なんと第4四半期は935億円と、前四半期割れとなってしまいました。

YouTubeE794A8-DeNA-25E5B9B43E69C88E9809AE69C9FE6B1BAE7AE97.jpg

これには少し意外な印象を受けた方が多いのではないでしょうか。というのも、第3四半期はポケポケの収益が2ヶ月分しか含まれていなかったのに対し、第4四半期はまるまる3ヶ月分の収益が含まれるはずでした。そのため、第3四半期を超えてさらに伸びるのではないか、という期待が高かったのです。

Next: なぜ前四半期割れに?伸び悩む海外市場

1 2 3 4 5
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー